川西賢志郎×年下OL
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初めて川西さんに会ったのは、行きつけの居酒屋さんだった。
そこは、居酒屋さんのわりには綺麗で、私一人でも気軽に入れるようなそんなお店。
カウンターでいつもみたいにひとりで飲んでいたとき、たまたま隣に座ったのが川西さんだった。
「すごいすね、女性でそんな飲めるの。」
柔らかくて心地良い関西弁が隣から聞こえて、声がする方を向く。
あれ、なんか見たことあるような顔。
それが第一印象だった。
「あ…お酒、大好きで。」
「へぇ。お酒何が好き?」
「んー、なんでも、飲みますかね…」
「あー俺も。」
ナンパ…?と思いつつ、お酒好きな共通点のおかげで、かなり盛り上がってしまった。
「じゃあ私はこれで。明日も仕事なので、」
「うん、付き合うてくれてありがとう。」
「こちらこそ。」
椅子から立ちあがろうとした時、思いついたように川西さんがカウンターをトン、と指で叩いた。
「連絡先聞いといてもええかな。」
すごく楽しかったけど今日だけなのかと思ってたから、また次がありそうな雰囲気に嬉しくなる。
「もちろんです、」
そこで連絡先を交換して、それから私と川西さんは予定が合うと二人で飲むようになった。