第6話

卒業式の朝
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2018/03/03 14:22
日にちが経つのは早いもので、もう卒業式当日の朝になった。

そして、今日は私の恋が、ひとつの区切りを迎える日。昨日は眠れなかったし、今もドキドキしてる。
ふられたら、そこで終わり。
もしかして、実ったら、片想いの終わり。
どうなってもいいように、ちゃんと覚悟はしてる。
懐かしい。三年前もこんな感じで迎えた。
結局言えなかったけど。
あの時の後悔は本当に大きいものだったから、今度こそちゃんと伝えるよ。
よし!
髪型も制服もバッチリ整えて、いつもは学校にはしていかないリップと香水付けて。
身支度は完了。
行ってきます
ドアを開けて外に出ると、卒業式にふさわしい見事な晴天。
告白のこともだけど、憂くんの卒業式がいい日になりますように。
おはよ
突然横からの声が聞こえた。
振り向くと眠そうな顔して笑う憂くんのがいた。
えぇ!?お、おはよ...
一緒に行こうと思って待ってた
早起き苦手だから、いつも私よりあとに家出てるのに、今日だけは特別みたい。
最後の日、長く一緒にいられて嬉しい。
珍しいね、お待たせしました
そこから学校まで、いろんな話をした。
幼稚園の時の思い出話とか、最近のこととか、大学のこととかも。

朝の爽やかな光の中で、15年間の中で起こったいろんな話をして、ただ幸せな時間だった。

告白がどうなるかわからないけど、こんなふうに楽しく笑いあえるのは最後かもしれないから。そう思うと泣きそうになった。
伝えたって伝えなくたってどうせ会えなくなるんだ。今日、頑張ろう。
横で楽しそうに笑う憂くんを見ながら、私は決意した。

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