月曜日
柾哉side
あの件があってからギクシャクするかと思いきや前より良く話すようになった。
あなたのことはまだ諦めきれてないけど、
この気持ちはもう声には出さない。
それに今日だってあなたにスタイリングしてもらう予定だったのに…
マネ:「柾哉、ちょっと良い…?」
ガチャン
柾哉:「どうしたんですか、」
けどマネは答えてくれなかった
1·2分歩いた先には"社長室"が待っていた。
コンコンコン
マネ:「失礼します」
社長:「来たね。」
社長:「木村くん、そこに座りなさい。」
柾哉:「は、はい。」
社長:「まずはこれを見てほしい」
パソコンの画面には…
熱愛報道
INIの木村柾哉と藤牧京介の妹、熱愛か。
○月△日(土)2人が抱き締めあっている写真がInstagramに拡散された。
柾哉:「え?」
柾哉:「何で…」
社長:「…間違いないね?」
柾哉:「いやッ………… はい…」
社長:「事情は後日聞くことにするよ」
社長:「とにかく今はこの状況をどうにかしなければならない。誤報だということを自分の言葉で…」
誤報か……やっぱそうだよな。そうなるよな
柾哉:「分かりました。申し訳ありませんでした」
柾哉:「あなたは…もう知っているんでしょうか」
社長:「これからマネージャーに伝えてもらうよ。よろしく頼む」
マネ:「承知しました」
社長:「あなたさんには申し訳ないが」
社長:「"この会社を辞めてもらう"」
柾哉:「いや待ってください!!!俺が一方的n」
社長:「君たち2人は立っている場所がちがうんだよ!!!」
社長:「それくらい君にだって分かってるだろう!!!」
柾哉:「んッ…」
社長:「これは君ら2人だけの問題じゃないんだ。」
社長:「それ相応の処分はさせてもらう。」
社長:「メンバーには私が言っておく。」
社長:「それと当分の間はあなたさんとの接触禁止命令を出させてもらうよ。」
社長:「少し冷静になりなさい。木村くんがもしそういう気持ちじゃなかったとしても世の中はそう甘くないんだ。アイドルや芸能人は普通の恋は出来ないんだよ。」
社長:「それじゃあ下がって。君の処分はことが落ち着いたときに考えるよ。」
柾哉:「はい…失礼しました…」
ガチャン
マネ:「柾哉。全部が全部柾哉のせいって訳じゃない。けど少しアイドルとしての自覚が足りなかったのかもしれないね。」
マネ:「大丈夫。今は大騒ぎになってるけど世間は少しずつ関心が薄れていくから、そんなに心配しないで良いよ。ちゃんとあなたさんには伝えておくから。」
柾哉:「すみませんでした…」
マネ:「今日は家に帰って良いとのことだからあなたさんに電話したら一緒に戻ろう」
柾哉:「はい…」
マネ:「じゃあまた後で。荷物は会議室においてあるでしょ?準備して玄関口で待ってて。」
柾哉:「はい…」
全部俺のせいだ。俺の…
ごめんあなた…巻き込んじゃった…
ホントにごめんな…。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。