この悲しい沈黙を破ったのは…
という、大きな声だった。
優しく手を差し伸べるそらちぃ。
私はそらちぃんの行動に甘えて、ぽんっと手を置く。
そらちぃにキュッと軽く握られる手に、思わずドキッとする。
リビングに行くと、変わらず4人がいた。
そう言われて、時計を見ると
3:15
…!?!?
ははははhs、はじめに怒られる?!?!
ヤバイよ…!!!
でも私はみんなに心配をかけないようにするため、平常心を保つ。
もはや、りっちゃんはメンバーの1人のように思えてきた。
りっちゃんは優しい顔でにこっと微笑む。
私たち、4人は車に乗り込んだ。
3人の雑談をバックに、私は回想する。
そらちぃに…
告られた。
うん。
告られた。
今でも、思い出すだけで
“ドキン ドキン”
と胸が高鳴る。
痛いけど、少し心地いい。
高鳴り。
こんな気持ち。
生きてるみたい。
本当は。
死んでるのに。
ね。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。