するといきなり、扉が開いた。
ツリメの声と共に、
するりと落ちてくそらちぃの手。
呆れた顔でため息をつくツリメ。
すかさず返事をするそらちぃ。
突然ふられて、すかさず
っと答えてしまった…
まさかあの後あんなことが起きるなんて。
思いもしないよ。
数十分後_
真顔でガッツポーズするエイジに思わず笑みをこぼす。
車を出て先に行く4人を慌てるように追いかける私を、その様子に気づいたそらちぃが振り返りニコッとした。
不意にもドキッっとした。
入ってすぐに目に入った。
思わず声が出てしまった私の目の先にあるのは、可愛いピンクのくまさんのぬいぐるみ。
少し微笑むリクヲ。
謎のドヤ顔と同時にお金を入れるそらちぃ。
周りのみんなの冷やかしの声。
こーゆーの微笑ましいな〜。なんて。
少し前は自分もこんな感じだったのに。
ぼーっとそんなことを考えていると、そらちぃの1回目のチャレンジはあっけなく終了した…感じだった。
そう言って、次のお金を入れた。
それから何回チャレンジしたことか…苦笑
一個も取れてないそらちぃは、難しい顔をしてクレーンゲームと戦ってる。
みんなは飽きて、ベンチに腰掛けてスマホをいじいじ。
私は1人取り残されたそらちぃと一緒にいた。
すると
と、冷たい返事が返ってきた。
アームがくまさんめがけておりる。
大きなアームは、くまさんをがっちり掴み上に上がった。
そしてバランスをとりながらアームは進み…
“ぽすっ”
見事にくまさんは、私たちの足元の小さな入り口に落ちた。
さっきまで真剣な顔から一変。
そらちぃが子供のように、無邪気な笑顔を見せた。
そして、
“ギュッ”
急にそらちぃが、抱きついてきた。
ふわっと香る、甘い香り。
上目遣いでこちらをみる目に、心打たれた。
そう言うとそらちぃはくまを拾い、
っと、私に差し出した。
私のため一生懸命になってくれたそらちぃ。
幽霊の私に優しくしてくれる。
嬉しくて、嬉しくて、涙が出そうだった。
するとちょうどみんなが戻ってきた。
なぜか照れ笑いをするそらちぃをみんなは優しく笑った。
その後クレーンゲームで対決して、
私が誘ってプリクラを撮った。
みんなイヤイヤって言ってたけど、
最終的に盛り上がったからよし 笑
撮り終わったプリクラを見てそらちぃが、
すると…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。