第2話

火曜日のお誘い
2,040
2018/03/26 03:13
するといきなり、扉が開いた。
ツリメ
なーなー。
ツリメの声と共に、
するりと落ちてくそらちぃの手。
そらちぃ
ん?
ツリメ
えいちゃんとりっくんが、いきなりゲーセン行きたいって車から降りないんだけど、
呆れた顔でため息をつくツリメ。
すかさず返事をするそらちぃ。
そらちぃ
俺は全然いいけど?あなたは?
突然ふられて、すかさず
あなた

行こ!行こ!

っと答えてしまった…
まさかあの後あんなことが起きるなんて。
思いもしないよ。
数十分後_
エイジ
よっしゃ!着いたぜ〜
真顔でガッツポーズするエイジに思わず笑みをこぼす。
リクヲ
動画とかとらないでガチのプライベートで遊ぼうよ!
ツリメ
もちろん!そのつもりだぜぇ
車を出て先に行く4人を慌てるように追いかける私を、その様子に気づいたそらちぃが振り返りニコッとした。
不意にもドキッっとした。
あなた

うわぁ、可愛い♡

入ってすぐに目に入った。
思わず声が出てしまった私の目の先にあるのは、可愛いピンクのくまさんのぬいぐるみ。
リクヲ
女子はこーゆーの好きそうだもんね。
少し微笑むリクヲ。
そらちぃ
俺がとってやる!
謎のドヤ顔と同時にお金を入れるそらちぃ。
エイジ
おめーとれんのかよ 笑笑
ツリメ
そらちぃ、クレーンゲーム得意だったっけ?笑
周りのみんなの冷やかしの声。
こーゆーの微笑ましいな〜。なんて。
少し前は自分もこんな感じだったのに。
ぼーっとそんなことを考えていると、そらちぃの1回目のチャレンジはあっけなく終了した…感じだった。
ツリメ
おいよー、カスってもないじゃん 笑
エイジ
惜しくもねーじゃん。
リクヲ
センスのなさ 笑
そらちぃ
くそ〜!もう一回!
そう言って、次のお金を入れた。
あなた

うふふっ

それから何回チャレンジしたことか…苦笑
一個も取れてないそらちぃは、難しい顔をしてクレーンゲームと戦ってる。
みんなは飽きて、ベンチに腰掛けてスマホをいじいじ。
私は1人取り残されたそらちぃと一緒にいた。
あなた

そ、そらちぃ?そろそろやめたら?

すると
そらちぃ
やだ。
と、冷たい返事が返ってきた。
アームがくまさんめがけておりる。
大きなアームは、くまさんをがっちり掴み上に上がった。
そしてバランスをとりながらアームは進み…
“ぽすっ”
見事にくまさんは、私たちの足元の小さな入り口に落ちた。
そらちぃ
や…
さっきまで真剣な顔から一変。
あなた

や?

そらちぃ
やったぁああああ!!!
そらちぃが子供のように、無邪気な笑顔を見せた。
そして、
“ギュッ”
あなた

!?!?

急にそらちぃが、抱きついてきた。
ふわっと香る、甘い香り。
あなた

そ、そらちぃ!?

そらちぃ
えっあ!ごめん、嬉しくてつい…?
上目遣いでこちらをみる目に、心打たれた。
そう言うとそらちぃはくまを拾い、
そらちぃ
はいっ!
っと、私に差し出した。
あなた

私に!?

そらちぃ
そーだよ!あなたのため!
あなた

あ、ありがとう///

私のため一生懸命になってくれたそらちぃ。
幽霊の私に優しくしてくれる。
嬉しくて、嬉しくて、涙が出そうだった。
するとちょうどみんなが戻ってきた。
リクヲ
そら、結局取れたんだ 笑
エイジ
絶対、めっちゃお金かけたな 笑
ツリメ
まぁ、めでたしってことで!
あなた

うんっ!

なぜか照れ笑いをするそらちぃをみんなは優しく笑った。
その後クレーンゲームで対決して、
私が誘ってプリクラを撮った。
みんなイヤイヤって言ってたけど、
最終的に盛り上がったからよし 笑
撮り終わったプリクラを見てそらちぃが、
そらちぃ
最近のプリクラは、めっちゃ盛れるね〜
エイジ
んだな。
ツリメ
ありえないくらい、りっくんの目がデカ目 笑笑
リクヲ
そらだってめっちゃ小顔じゃん!
一同
笑笑
すると…

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