第35話

金曜日の未熟者
1,028
2018/06/22 21:18
私とテオくんは、近くの公園のベンチに腰掛けた。
テオ
なんか…ごめんね?
あなた

いやいや…

テオくんが、悲しい顔をしながら言うからこっちまで悲しくなってきた。
テオ
でもね、じんたんずっとずっと
あなた

???

テオ
会ったら謝ろうって、すっごく反省してて…
そ、
そんな…
テオ
毎日のように、
そればっかり言ってて…
こんな話を聞くと、罪悪感が押し寄せる。
あんな笑顔が素敵なじんたんが…?
そのじんたんから、私は笑顔を奪ったの?
あなた

私の…

テオ
あなた

過ごしてた時間、じんたんは…

次の言葉を言おうとした時…
テオ
泣いてた。
テオ
じんたん…泣き虫だから。
でも、笑ってた。
無理して…毎日笑ってた。
あなた

ごめん…なさい。

あの時
私が面と向かって話そうとしていたら。
あの時
逃げなかったら。
あの時
私が"う祭り"に行かなかったら。
あの時_

































死ななかったら。
どうしても、
どうしても、
そう思ってしまう。
自分が死んでるって、
そんなの、
私のことが見える人の周りにいたせいで、
まるで、
まだ生きてるみたいで、
本当は、
本当は、
息すらしてないはずなのに、
きっと、
きっと、
あの夜、そらちぃと見た女の子は、
私じゃない、
そんな気もしてきた、
自分が、
信じられない、
テオ
大丈夫。
大丈夫…だから。
テオくんは、優しく私の肩を抱いてくれた。
あなた

私…最低。

優しく涙が落ちた。
その涙をすくうように、テオくんが涙を拭いてくれる。
すると…
じん
あなたちゃん!!!
顔を上げると、軽く息を切らしたじんたんが目の前にいた。
じん
俺のことなんて…
じん
気にしないで…?
あなた

じん…たん?

すると、いきなりじんたんが何かを否定するように、首を左右にふった。
そして少し俯く。
じん
ごめんね。
じん
やっぱりね。
私は息をのむ。
じんたんが、真っ直ぐな瞳で見つめてくる。
































じん
僕を見て?
じん
それだけ。
あなた

ぇ?

消え入りそうな声。
震えかけてる身体。
なんて私は、未熟なんだろうか。
じん
じゃあ、行こう?テオくん。
テオ
もう、いいの?
優しい声で、撫でるように聞くテオくん。
じん
気持ちを伝えられただけで、
嬉しくて。
じん
これ以上、あなたちゃんを泣かせたくないからね?
優しく微笑むじんたん。
テオ
じんたん…
じん
もし、俺とあなたちゃんが
運命だったら。
あなた

だったら?

じん
きっとまたどこかで会えるよ。
テオ
だな、じんたん。
雰囲気が、和やかになる。
私は、じんたんを握手をした。
じん
俺はずっと
気持ち変わらないから。
あなた

ありがとう。

じん
じゃあね。
テオ
バイバイ、あなたちゃん。
あなた

2人とも、じゃあね!

大きく手を振って、私達は真逆の方向へ帰った。

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