第4話

3.
203
2018/08/06 14:54







ただ、恋をしたと分かっても、
神野先生との接点は2年生の時はなかった。

だからせめて3年生で…、
担任とまでは言わないから、
英語の担当にだけはなってほしい。
ならなかったら諦めよう。


__________そう思っていた。






まさか担任になるなんて…。







「…あなた、顔がニヤついてるよ〜」

「えっ、あっ…」





私の顔を覗き込んでニヤニヤしてるのは、
城月 音乃(shirotsuki nono)。





「よかったね〜、同じクラスになれて!」

「まさかなれるとは思わなかった…」

「私は同じクラスにすらならなかった…、去年いい所まで追い詰めたのに!」





校長先生の話をそっちのけして音乃と話す。

音乃は一宮恭平(ichimiya kyouhei)くんという好きな人がいる。
去年は同じクラスで、お互いとても仲良いから付き合ってるという噂はあったが実際は恋人未満。




「恭平に彼女が新しいクラスでできたらどうしよ…!」

「音乃心配しすぎっ、きっと大丈夫だよ」




とは言っても恭平くんは結構女の子と仲良いから確証はない。









_____先生。

ふいに先生がどんな表情してるのか気になって先生の方を見る。





……!




目が合った気がした_____"
焦って凄い勢いで目を逸らしてしまった。


もう1回先生を見ると、
ふぁあと欠伸して、眠そうにウトウトしてた。

……気のせい、だったのかな。





眠そうな先生は頑張って起きて校長先生の話を聞いている。

思わずそれを見て顔が緩んでしまう。






そんな先生をずっと眺めてて、
校長先生の話などほとんど聞かず、始業式は終わった。




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