運がよく先生は見逃してくれた。
わけじゃなかった 。
モトキがあなたにネクタイを
貸すところをたまたま見ていたのだ。
そういってモトキは友達の所に戻った 。
そんな話をしていたら
式も最後の項目
新入生からの言葉になった。
先生がかなり急いだ様子でこちらにきた。
なんで私?
他にもいっぱいいるよ!?
なんでなんでなんで!?
もちろん私は断った。
こんな300人400人の前に立って
話せるわけがない。
確かに藤原くんとは中学が一緒だ。
でも ういだっているし
他にも2人くらいはいたはず。
谷口というのはういのこと。
谷口卯衣 。 ういなら人前得意だし
受けてくれるはず。
第三高校に来た中学時代の友人は
何かしら代表とかを受けるタイプだった。
だから藤原くんと私しかいないらしい。
そんなの拒否権ないじゃん…。
そう言って半強制的に私は
新入生代表として前に立つ事になった。
--------キリトリ線--------
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。