第5話

◈◈◈
31
2021/08/27 16:22






      ♦︎◇♦︎◇♦︎◇♦︎◇♦︎◇♦︎◇♦︎









湊
マジですまん!!




お化け屋敷から出て、現在。





気を落ち着かせる為に

俺は遊園地の真ん中にある木製のベンチに座っていた。








俺がお化け屋敷が苦手という事に察せなかったのを

だいぶ後悔していたのか





湊はかれこれ10分位俺の前に立って、

何回も繰り返し謝っている。










詩月
詩月
大丈夫だよ。
もう…何でそんな謝るの?







そう言うと湊は「だって…」と、

頬を赤く染めながらモジモジする。







ん?何だろ?










湊
だ、だって…嫌われると、思ったから…







……え、可愛いかな?





さっきまで恋人繋ぎして

ズンズン真顔で出口へ突き進んでたクール湊は何処へ?










そんな事を思っていると、














グゥゥゥ…






詩月
詩月
あ…
湊
……ぷっ、あはははっ!
まだ11時なったばっかだぞ?ww
詩月
詩月
し、仕方ないじゃん!
お腹空いたものは空いたんだもん!
湊
はいはい、
じゃあ何か買ってくるよ。
何が食べたい?





へ!?


奢ってくれるの!?







なんて優しい彼氏なんだ…およよ…






詩月
詩月
うーん…じゃあ、クレープ食べたい!
湊
ん、OK。
買ってくるからそこで待っといてくれ。
詩月
詩月
うん!気をつけてね!




そう言うと湊は、


背を向けながら軽く返事代わりに手を挙げて
クレープ屋にへと向かう。










仕草がいちいちイケメンなんだよなぁ…







詩月
詩月
(それにしても…人多いなぁ)




普段はこんな人混み苦手で、

心からこういうの楽しめないけど…








湊が居るからこんなに楽しいって思えるのかな。










詩月
詩月
(早く戻って来ないかなぁ…)





そう思っていると、









mob1
あれ?キミ可愛いね。一人?
詩月
詩月
え…?





何これ、ナンパってやつ?




しかも三人も居るし…




とりあえずあしらわないと。







詩月
詩月
いいえ、彼氏も来てます。
今クレープ買いに行ってくれてて…
mob2
へぇ〜…こんなかわいい子一人にするとか
その彼氏ひどいね?笑笑
mob3
ほんとほんと。
良かったら彼氏待ってる間に
ちょっと俺達と遊ばない?




…は?







詩月
詩月
…彼氏の事、バカにしないでくれます?
貴方達の数百倍はイケメンですよ、全てがね。
mob1
は?何コイツ
詩月
詩月
俺が言いたいですよ。
遊ぶ?なんで俺が好き好んで貴方達と
遊ばないといけないんですか?
mob3
チッ……お前いい加減にしろよ!!



ヤバい、刺激しすぎた!





目の前に拳が迫ってくる。





う…この距離は避けれない、当たる!





そう覚悟し目を瞑ろうとした瞬間だった。












ガシッ!






mob3
な…⁉︎
湊
どうも、そいつの彼氏です。
詩月
詩月
み、湊…
湊
詩月、ちょっと
このクレープ持っといてくれないか?




そう言うと湊は、

片手で持ってた2つのクレープを俺に差し出す。






俺は返事する間もなくこくりと頷き、

差し出されたクレープを両手で持った。











mob3
おい…離せよ!
湊
お前らが今後一切
コイツに手を出さないって
言うんなら離してやる。
湊
ただ…それがムリなら容赦はしない
mob2
おい、逃げようぜ…
mob1
…っ、くそっ、覚えとけよ!






 タタタタッ…







湊
…大丈夫か?
詩月
詩月
う、うん…ありがとう、助かった
湊
ん。じゃ、食べようぜ。
俺もお腹空いてきたし。
詩月
詩月
うん!









                ⿻*.· To be continued…

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