第40話

海人
92,979
2018/08/26 12:22
みく
あっ……
海人の視線と私の視線が交差する。

海人
どうしたの……?
海人が聞いてきた。

教室でうずくまって泣いてるなんて、普通じゃないもんね。

でも、いいのかな。

妊娠……なんて。

ひかれるよ。絶対。
海人
話せ。
海人はしゃがみこんで私を見つめる。

何故か、海人のあの目を見ると、

あの、綺麗な黄色の目を見ると、

口が動いていた。
私は海人の腕にしがみつき、震えた声で言った。
みく
私、妊娠しちゃったかもしれない……‼
少し間があった。

ひかれた!?

変だと思われた!?

みく
ごめん……
私はなんとなく謝った。
海人
誰と??
私は驚いた。

ひかれるかと、嫌われるかと思っていたのに。

海人は、私の頭を撫でながら優しく聞いてきた。

海人の温かい手が優しく触れる。

とても、安心した。
みく
え……っと
先生なんて言えない。

私が迷っているのを察したのか、それから海人は何も聞いてこなかった。

少し時間がたち、海人が立ち上がった。
海人
すぐ戻るから、待ってろ。
海人は走って、教室を出ていった。




何であんなに優しくしてくれたんだろう。

海人の手の感覚がまだ残ってる。

すごく、優しい感じがした。
みく
早く、戻ってきて……‼
私はまた顔を埋めた。

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