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第1話

14,466
2019/07/04 11:35



次の日。



昨日は帰ってから、ずっとぼーっとしてた。

何も考えたくなくて。

でも、頭の中はうるさくて。

結局ぐるぐる考えちゃって。

何も解決なんてしないんだけどね。

私はのろのろと靴を履き替える。

無意識に時間稼ぎをしてしまう。









……どんな顔でみんなに会えばいいんだろう。








もう……わかんないよ。






……みく?
みく
……えっ?
こんなとこで何してるの。
一緒に教室行こうよ


あ……。

私の目の前には……光ちゃんがいた。

登校してきたんだ。

光ちゃんは笑顔で私を誘う。

……いつもならこの笑顔に騙されてた。

でも、今ならわかる。

目が少し赤い。

どこか薄っすらとした口元。

涙袋がいつもより膨らんでる。

……朝も泣いてきたの?

ううん、もしかしたら。

朝まで、ずーっと。

……











______私は最低だ。





光ちゃんは知らない。

私があの告白現場を見ていたこと。

だから……今笑ってる。

自分を必死で押し殺してる。

誰にも心配かけないように。

迷惑かけないように。

笑顔で言うんだ。

『大丈夫』だって。









私は……

私は、大切な友達に。

そんな無理をさせていることが。

一番辛いんだ。









私が海人の彼女だから。

言えない……ことはわかってるけど……。

だけど。

だけど……!





ちょっ!?みく?? 
どうしたのっ!?
みく
えっ……ああ

知らない間に。

私の目からは熱いものが溢れていた。  

ポタっと目から溢れてきたものは。

一つの小さな雫となって落ちる。

何で……涙が。
みく
ごめ……なんでもない…よ
嘘!!なんでもないわけないでしょ







……そうだよ。


なんでもないわけないよ。


そうでしょ?


光ちゃん。
みく
光ちゃん
なに?
みく
泣いてよ









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テストが終わったさくらんぼ🍒でーす!

これからは普通に更新しますね。

コメント・感想待ってまーす。

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