前の話
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次の日。
昨日は帰ってから、ずっとぼーっとしてた。
何も考えたくなくて。
でも、頭の中はうるさくて。
結局ぐるぐる考えちゃって。
何も解決なんてしないんだけどね。
私はのろのろと靴を履き替える。
無意識に時間稼ぎをしてしまう。
……どんな顔でみんなに会えばいいんだろう。
もう……わかんないよ。
あ……。
私の目の前には……光ちゃんがいた。
登校してきたんだ。
光ちゃんは笑顔で私を誘う。
……いつもならこの笑顔に騙されてた。
でも、今ならわかる。
目が少し赤い。
どこか薄っすらとした口元。
涙袋がいつもより膨らんでる。
……朝も泣いてきたの?
ううん、もしかしたら。
朝まで、ずーっと。
……
______私は最低だ。
光ちゃんは知らない。
私があの告白現場を見ていたこと。
だから……今笑ってる。
自分を必死で押し殺してる。
誰にも心配かけないように。
迷惑かけないように。
笑顔で言うんだ。
『大丈夫』だって。
私は……
私は、大切な友達に。
そんな無理をさせていることが。
一番辛いんだ。
私が海人の彼女だから。
言えない……ことはわかってるけど……。
だけど。
だけど……!
知らない間に。
私の目からは熱いものが溢れていた。
ポタっと目から溢れてきたものは。
一つの小さな雫となって落ちる。
何で……涙が。
……そうだよ。
なんでもないわけないよ。
そうでしょ?
光ちゃん。
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テストが終わったさくらんぼ🍒でーす!
これからは普通に更新しますね。
コメント・感想待ってまーす。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。