第72話

ハル
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2018/11/20 09:14
私には人生を大きく変えた人が2人いる。


1人は海人。


私の初めての本当の友達。


何度も助けてくれて、応援してくれた。


そして、私の好きな人。


この思いは誰にも譲らない。


私くらい、海人のことを好きな人なんていないよ。


それくらい、大好き。


でも、『友達』だから……。




そして、もう1人。


ハル。


私の許せない人。


私の人生を狂わした人。


私を騙したひと。


私が……


キライな人。









ーー放課後ーー

ザザーー

外で雨が降ってる。

薄暗い教室。

閉ざされた教室。



向かい合う私とハル。



ハル
何……?
みく
ハルは私を騙したよね?
あの日、私はハルに『友達』と言われ騙された。

ハルとセックスをした後、それは友達がやるものではないと知った。

でも、ハルを責められなかった。

セックスの気持ちよさを知ってしまったから。

セックスのおかげで、友達もできたから。

それは本当の友達ではなかったけれど……。

だから、ハルが私を騙したとわかっていながらも、一度もハルを責めなかった。


それに……


最後に選んだのは私。

ハルについて行ったのも私。

ハル以外の人とシたのも私。

ハルを責めなかったのも私。


人生を選んだのも私。



すべて私が悪い。

自分の人生を投げ出したのは私。

わかってる。

ハルと初めてをシた後の私の行動の責任は、すべて私がとる。



だけど……

ハルに騙されたのは本当。

私の意思なんて考えずに初めてを奪ったのも本当。

だから……

一度でいいから、

謝ってほしい。


ハル
騙したよ……。
みく
……。
ハル
みく、俺の話を少しだけ聞いて。
ハルが話しだした。




それは私がずっと知らなかったハルの本当の気持ちだった。

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