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tn視点
ここは、行き場をなくした子供のための
シェアハウス。
俺がここに来たのは7歳だった。
捨て子だった俺をママはうちにおいでって言ってくれた。
奥からてててっと走ってきたのは金髪に赤い目をした俺と同じくらいの身長の子だった
そう言い終わらないうちに彼は俺の手をグイグイひっぱって行く
最後に着いたのは3階西のはずれにある裏部屋だった
恐る恐る目を閉じる
ギィと木製のドアが音を立てて開く
開くとそこには大きいお城の模型、剣や大砲のなどのおもちゃ、そして何より満点の星の絵が天井にあった
そうボソッと言った言葉が聞こえたのか、彼はニヤッと笑って部屋のカーテンを天窓以外全て閉めた
薄暗くなり驚く俺。
そしてそのあと笑いながら彼が言った
言葉通りに見上げる。
そこには満点の星空が広がっていた
感激していると彼がそう言った
微笑んでしまったのは、たぶん星が綺麗だっただけじゃない。彼が、新しい友達ができたことがすごく嬉しかったんだろう
突然のことに驚いていると彼が、ハイル・グルッペンと言って敬礼することを教えてくれた
俺は笑顔で敬礼した
彼も満足気だ
途端にママの声がする
…
なぁグルさん。覚えてる?国を作ろうって話。
あれから10年近く経った俺らの国は大きな城も、たくさんの武器もない。
でも満点の星空ならあると思うで。
なんやと思う?
それは
預かってる子達の笑顔や。
これだけはいつまで経っても消えない綺麗な星やと思う。
これからも築き続けような、俺らの最高の国を
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。