皆で和気あいあいとご飯を食べ始めて数分後
トイレに行っていた北斗が曇った表情をして帰ってきた
随分時間が経って帰ってきた北斗に
何やら違和感を感じたメンバー
すると彼は 思いもよらない言葉を口にした
みんなのご飯を食べる手が一斉に止まった
そして 皆が楽屋の入口に立っている北斗の方を見ていた
謎の沈黙が続いた
皆は北斗が話し出すのを待っていたが
北斗は戸惑っているような様子だった
そして ゆっくりと口を開き話し出した
皆が一斉に下を向いた
みんなの脳内に出てきた言葉はただ1つ
"公になるとあなたはここには居られなくなる"という事
今回はその一段階目
楽屋の空気が 一瞬で凍ったようになった
数分前
少し戸惑った様子見せた海人だが
決心したのか 北斗の目を真っ直ぐに見てこう言った
突然ドンピシャな質問を聞かれた北斗は
驚きを感じたが なるべく海人に悟られないよう 平然を装った
北斗の平然とした様子を見て自信をなくしたのか
下を向いてモジモジと話し出す海人
それを見た北斗は何かピンときた
"さっき"
この言葉を聞いた北斗は
まだ午前中のことを引きずっていると気づき
海人の目を真っ直ぐに見た
北斗のこの言葉が心に響いたのか
海人はさっきと表情が一変した
そして 心に手をあてて誓った
"あなたを守る"と
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。