午前8:38
「助けてください。」
そう言われて、とっさに振り向くと、翼を持った女の子が宙に浮いていた。
「うわぁっ!!」
とっさに尻もちが着き倒れた。だが、それは霊夢にとっては普通だったのだろう。霊夢は何も動じずに、ただその少女を見ている。
「何があったの?」
「それが、魔理沙さんが図書館の本を漁っていて止めようとしたら、何やかんやで戦闘に。」
その何やかんやが大切そうに思ったのは、私だけだった。
「まぁ良い。ちょっと行ってくる。あんた達はそこで待ってなさい。」
それだけ言って、霊夢は行ってしまった。
待ってよ霊夢、こんな明らかに格上な初対面の人とどう接しろと?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。