午後4:18
「おい、!!ふざけんなよ!?」
逃げた凛々を引き戻したのは、パチュリーに怒鳴る魔理沙だった。
「ゲホガハグッガハッ!」
病弱なパチュリーは少し肩を手で突かれた位で、咳込んでいる。
「待ちなさいよ魔理沙!!情報が手に入っただけ良いでしょ!?」
突かれたパチュリー見て、アリスは魔理沙を止めに入った。
「そうだけどさ!アリスは受け入れるのかよ!?この世から人が1人死ぬんだぞ!?」
「それは、、、。」
魔理沙は正しい。
だが、それを今はどうする事も出来ない。
この場所だって、もうすぐ襲われる可能性だってある。
もうすぐでなくとも、研究をして、あの得体の知れない何かに対抗する為の、また別の何かを作れる程の時間は無いだろう。
つまり、本当に1人、死ななきゃならないのだ。
では、誰を殺す?
自分が決める?
相手に託す?
はたまた、自分が?
無理である。
全て、相手が何をしてくれない限り、何も出来ない。その勇気が、凛々には無い。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。