「淳太くんと同じ席いいなぁ〜!」
「でもあの4人に勝てる気がしない…」
「絵になるよね」
やって。
高橋さんは多分鬱陶しがってるんやろ、眉間にシワよってる。
そんなこんなでざわつきも授業が始まればおさまる。
そして授業が終われば、俺ら4人の絵なんてみんな見慣れてざわつきもせえへんくなるんや。
少し冷めた目で片付けるみんなを見てると、突然「あの」と声をかけられた。
「これ片付けますけど…いいですよね」
そう話してきたんは、氷の華、の高橋あなたちゃん。
俺の代わりに答えたんは淳太くんやった。
「ごめん、ありがとう」
「いえ。」
ほんで片付けをしようとしてるところに何でか俺は口を開いていた。
「氷の華、やっけ?」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!