前の話
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_____ 私達兄妹は幼い頃からシングルマザーの母と3人で暮らしていた _____
___ ある日母が過労で倒れるまでは ___
あなた「お兄!お兄ってば!」
優太「んん、あと5分…」
あなた「ちょっと、もう!!この馬鹿!」
優太「兄貴に向かって馬鹿ってなんだよ〜」
あなた「お母さんいないんだからしっかりしてよね」
優太「あいあい、起きた起きた」
あなた「はい、朝ごはんここあるから、食べて学校行ってね、じゃ」
優太「え、ちょ、あなたは?」
あなた「食べたわとっくの昔に、もう私出るから!また学校で!弁当ここ置いとくね!」
優太「へいへい、」
寝癖をつけたお兄の頭を手ぐしで軽く整えてやるとお兄は嬉しそうに笑っていた
___ 外に出ると彼氏のじんくんが迎えに来ていた ___
じん「お、おはよあなた」
あなた「おはよ〜、ごめん遅れて」
じん「平気平気、優太先輩の子守りでしょ(笑)」
あなた「ほんと、いつまで経っても起きなくて」
じん「はは、そんな寝てるから学校じゃあんな元気なんだな〜尊敬」
あなた「やめてよ、尊敬なんて(笑)」
お兄とじんくんは同じサッカー部の先輩後輩でとても仲が良い
普段よりぎゅっと強くしがみつくとじんくんはすぐに気づいて声を掛けてくれた。
じん「どした?」
あなた「優しいとこ、大好きだよ?」
じん「なんだそりゃ、(笑)」
あなた「あ、照れてる〜」
じん「照れてねーし、」
そうこうして話しているうちに学校に着いた
花「おはよ〜あなた、神宮寺くんも」
あなた「花〜!おはよっ」
自転車から飛び降りて花に抱きつく私を見てじんくんはいつもにこにこしている。
花は小学校からの大親友、なんでも話せる唯一の女友達。
じん「自転車停めてくるから待ってて〜」
あなた「うん!」
花「いってら〜」
毎朝の会話、毎日同じ。でもそれが心地よくって私はつい、にやけてしまった。
花「なーに、どーしたの」
あなた「いやー、この会話も久しぶりだなあって(笑)」
花「ゆーて、3日間くらいでしょ、ばたばたしてた」
あなた「まあそうなんだけど」
花「あなたママ、具合どう?」
あなた「暫くは入院続きそう、ママの体調に気づかなかったなんて情けないよ」
花「…なんかあったら言ってよ。」
花はいつも優しくて、冷静で、頼れる。
じん「お待たせ、行こっか。」
差し伸べてくれた手を握り返して久しぶりの教室へ向かった
教室に入るとクラスのみんなが色んな言葉をかけてくれた
「大丈夫?」
「久しぶりだね〜」
「相変わらずラブラブだね〜お前ら」
「おはよ〜!」
母親の入院準備等で数日間休んでいただけなのにみんなとても心配してくれて居心地が良かった
あなた「ありがと〜、大丈夫だよ!」
じん「冷やかすなよ〜あなたが逃げちゃう」
そういうとじんくんはぐっと私の肩を引き寄せた
あなた「も〜逃げないからやめて」
じん「やーだ、俺だって寂しかったんだぞ」
あなた「もーやめてよー、」
花「はいはい、イチャイチャはそこまで」
前とは少し違うけど、またみんなと過ごす日常を楽しもう、頑張ろうと心から思った
優太「ね!あなた!」
あなた「うわ、お兄、なに?」
クラスのあちこちから黄色い声が聞こえる
地味に人気があるんだなあお兄ちゃん
優太「弁当、こっちあなたのじゃね?」
あなた「あ、ほんとだ」
優太「ほらー、おっちょこちょいだなぁもう」
あなた「朝全然起きないお兄に言われたくない!」
優太「そんなに神宮寺と早く会いたかったか〜?」
あなた「もうからかわないで!」
じん「やめてくださいよー、お兄様♡」
優太「お前に兄貴と呼ばれること認めてねえぞ〜?」
あなた「もう、2人とも!辞めて!はい!出てって!お兄!」
優太「気づいたお兄様にありがとうは?」
あなた「……っ、ありがとうございました!」
こういう所がなきゃいいお兄ちゃんなんだけどな












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。