あ…心配させちゃったかな、?
はじめさんは一瞬ピクッとしたけれど、
すぐに笑顔に戻った。
本当は凄く気になるけれど、
聞かない方が…いいかな?
ピーンポーンパーンポーン
放送がなった。
ピーンポーンパーンポーン
そうだ…シンデレラ…。
はじめさんは、優しく背中を押してくれた。
思ったことを言ってしまった。
本当は恥ずかしかったけれど、
はじめさんも応援してくれている。
だから、素直に
そう言って、私は駆け出した。
~第一体育館 舞台裏~
そこには、王子の服を着たマサイさんがいた。
理由は、青が好きだから
…らしい
格好いい…。
私は何人かの女子に連れられて、
綺麗なドレスを着た。
映画の中から出てきたみたい…。
私には似合わないけどね、?
ほら、マサイさんも…
きっと思ってる。
その言葉を聞いて、私の思考は停止した。
顔が少し赤くなっているのが自分でも分かる。
そこに居たのは、モトキさん。
モトキさんも王子の服着ている。
なんで二人…??
…ん?
聞いてない…けど、
嬉しいなんて思ったり?
…あんな美人じゃないけどね。
っていうか…モトキさんも格好いい…。
マサイさんの洋服の色違いを着ていて、
白色。
マサイさんはクールで、しっかりしている感じ。
モトキさんは…白色で何処か可愛らしい。
先生の声と共に、
マサイさんと執事と言われる男子が
ステージに上がった__。
とうとう、私の出番。
緊張は物凄くする…
けど、
モトキさんがこちらを見て、
お い で
って。
行くしかなよねぇ…?
…行こう。
海みたいに青いドレスの、
裾をつまんで。
声が沢山聞こえる。
でも、私の目の前に居るのは
二人の王子様。
服に付いた飾りが輝いて、とても綺麗…
王子様はガラスの靴を持ち、
私に履かせた。
そのガラスの靴は、
キラキラと輝く飾りよりも
何倍も
見とれるぐらいに輝いていた…。
次回_大成功
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。