ウジside
ぺたぺたぺたぺた、、
ぺたぺたぺた、、
カチャ、
心配そうにリビングから出ていくグギを見守る
綺麗なテヒョンの横顔。
ホソガが言ってたのもあながち間違ってないのかもな。
振り回されてるのはきっとテヒョンの方、、
テヒョンがリビングのドアの方に行った。
あ、グギか。
よくわかるな、、
カチャ、
ぺた?
グギが着てるパーカーの
チャックを上まで上げてやるテヒョン。
口元が少し笑ってる。
なんだろ、、
嫉妬するかと思ったけど、それとはまた違うような。
もう、俺の中では整理がついてたのかな、、
ははっ、、
今度はお前が振り回される側か。
俺を見てるみたいだ。
あんなだったんだな。
ぺこっと可愛らしくお辞儀をして、
寝室の方へぺたぺた歩いてく。
最初はあんなだったのになあ、、
良くあそこまで喋るようになったよ。
グギも、、変わったんだな。
そろそろ、、俺も変わらなきゃな、、
はぁ、、なんか、、思ったより平気だったな。
外はもう紅葉してる葉っぱも残り少なくなってきて、
あいつと再会した冬がやってくる。
あいつの気持ちが、俺に向いてないことなんて
8年前からとっくに気づいてた。
それでも今まではあいつの仕事を助けるって言う
大義名分の元、
近くにはいたけど
もう解放されていいみたいだ。
嫉妬するかも思ってた俺だけど、
結構冷静に2人を見ていられたことに
俺が1番びっくりしてる。
あいつが生きてて、
欲を言えばいつまでも元気で、
学生の頃の
俺が惚れたあのテヒョンに
戻った今のままでいてくれたらそれでいいって思えた。
今日もテヒョンからの電話が鳴る。
行ってやらないとね、今でも、、俺はあいつの先輩だから。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!