第281話

いま 解放
8,362
2022/06/23 09:03

ウジside


ウジ
ウジ
もう、解放されてもいいのかな、、
テヒョン
テヒョン
ん?
ウジ
ウジ
あ、いや、
テヒョン
テヒョン
ウジ、、
もういいんだよ?
もう、いいんだ。
ウジ
ウジ
ははっ、
お前に心配される程、困ってないよ。
テヒョン
テヒョン
うん、だよな。





ぺたぺたぺたぺた、、

ジョングク
ジョングク
ゔ?
テヒョン
テヒョン
ん? どした?
ジョングク
ジョングク
ん、ど、どいれ、、
お、おづかれ、さま?
ウジ
ウジ
ははっ、ほら、
お前よりグギの方が礼儀がなってる。
テヒョン
テヒョン
ふふっ、そうかもな。
ジョングク
ジョングク
んゔ?
テヒョン
テヒョン
なんでもないよ。
早く行ってこい。
ジョングク
ジョングク
ん、、あ、
お、おじっこ、ど、どる?
ウジ
ウジ
ははっ、
今日は採らなくていいよ?
ジョングク
ジョングク
ん、、いっでくる。



ぺたぺたぺた、、


カチャ、






心配そうにリビングから出ていくグギを見守る
綺麗なテヒョンの横顔。


ホソガが言ってたのもあながち間違ってないのかもな。
振り回されてるのはきっとテヒョンの方、、



ウジ
ウジ
あれからどうだ?
テヒョン
テヒョン
ん?
ウジ
ウジ
グギは。
テヒョン
テヒョン
ん、大丈夫。
俺が風呂に入る時間もずらしたけど、
戻したりはしてないし、
体重も戻ってきたよ。
ありがとな。
ウジ
ウジ
よかったな。
テヒョン
テヒョン
ん、よかった。
ウジ
ウジ
んっ、酸っぱいな、、
テヒョン
テヒョン
そうお?
ウジ
ウジ
ん、酸っぱいよ。
酸っぱくて甘い。
テヒョン
テヒョン
じゃあ、いいだろ?
あ、、

テヒョンがリビングのドアの方に行った。

あ、グギか。
よくわかるな、、











カチャ、

ぺた?
ジョングク
ジョングク
ゔ?
テヒョン
テヒョン
あとで診てもらうから
ベッドに入ってろよ?
ジョングク
ジョングク
ん、、わかだ、、

グギが着てるパーカーの
チャックを上まで上げてやるテヒョン。

口元が少し笑ってる。


なんだろ、、
嫉妬するかと思ったけど、それとはまた違うような。
もう、俺の中では整理がついてたのかな、、


ははっ、、
今度はお前が振り回される側か。
俺を見てるみたいだ。
あんなだったんだな。


ウジ
ウジ
これ食べたら行くから待ってて?
ジョングク
ジョングク
あ、あい!

ぺこっと可愛らしくお辞儀をして、
寝室の方へぺたぺた歩いてく。



最初はあんなだったのになあ、、
良くあそこまで喋るようになったよ。



グギも、、変わったんだな。


テヒョン
テヒョン
悪い。
ウジ
ウジ
ん?  いや?


そろそろ、、俺も変わらなきゃな、、



ウジ
ウジ
悪いけど、
俺モテるから
これからは急な呼び出しとかには
来れないかもよ?
テヒョン
テヒョン
ふふっ、うん。
ウジ
ウジ
めんどくさい治療とかも断るかも。
テヒョン
テヒョン
うん。
ウジ
ウジ
それでもいいの?
テヒョン
テヒョン
俺はお前が医者だから
そばにいたわけじゃないよ?
ウジ
ウジ
え?
テヒョン
テヒョン
俺はたぶんお前に頼ってた。
甘えてたんだ。
だから、、
ウジ
ウジ
うん、、もう8年、、
あっという間の8年だった。
テヒョン
テヒョン
ん、、
ウジ
ウジ
ふふっ、、酸っぱいな。
テヒョン
テヒョン
ん、、でも甘いでしょ?
ウジ
ウジ
そうだな。





















はぁ、、なんか、、思ったより平気だったな。


外はもう紅葉してる葉っぱも残り少なくなってきて、
あいつと再会した冬がやってくる。


ウジ
ウジ
うっ!  さむっ、、




あいつの気持ちが、俺に向いてないことなんて
8年前からとっくに気づいてた。
それでも今まではあいつの仕事を助けるって言う
大義名分の元、
近くにはいたけど
もう解放されていいみたいだ。

嫉妬するかも思ってた俺だけど、
結構冷静に2人を見ていられたことに
俺が1番びっくりしてる。


あいつが生きてて、
欲を言えばいつまでも元気で、
学生の頃の
俺が惚れたあのテヒョンに
戻った今のままでいてくれたらそれでいいって思えた。









今日もテヒョンからの電話が鳴る。


行ってやらないとね、今でも、、俺はあいつの先輩だから。





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