《リノside》
やだ!!帰らないよ!?
なんで!?
いや、この前煮詰まってたけどいい曲がもう少しでかけそうなの……
あー、、
あ!!リノ!!
ん?
この前いいって言ってくれたやつ、メロディ覚えてる??
ああ、なんとなくなら覚えてるよ!
すこーしだけでいいから歌ってくれない……?
こんなんだったかな……
なんとなく覚えてる箇所をハミングする。
それ!!ありがとう!!
さっき歌ったところからどんどんメロディを繋げて歌うあなた。
やっぱり、あなたの歌すごくいい。
どう……?
一通り歌い終わって、そう聞くあなた
うん、めっちゃいい。あなたの歌声も歌詞もメロディもすごくいい。
うわ、そんなに褒められたの初めて(笑)
本当にその歌好き。
本当にありがとうね
いや、俺はなにも。ただ横で聴いてただけだし。
メロディ覚えててくれなかったらマジで完成しなかったよ
よかった、力になれて。
ありがとうね
あ、その曲ってもう曲名決まってるの?
うーん、まだ決まってない……でも、今からメンバーにデモとして送るから仮タイトル付けないとな〜……
そういって上を見上げたあなた。
リノ、決めていいよ!(笑)
えー?
とりあえず、デモの仮タイトルはリノで送ることに決めたから、本タイトル決めてよ!
え、マジで言ってんの?
マジで。この曲リノのおかげで出来たからさ!(笑)
あ、もちろん嫌だったらやめる。
ううん、いいよ。あなたがせっかくそう言ってくれたからさ。
やったー!!ありがとう!
なんでもいいの?
うん、リノが好きな食べ物でも動物でも。
じゃあ、野良猫。
え?野良猫?
うん、あなたが野良猫みたいだから。
わかった(笑)野良猫ね!気に入った!歌詞もすこしそれっぽく変える(笑)
ちゃんと出来上がったら聴かせてよ
もちろん!
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!