松音side
私達はアジトに戻って来た
この重だるい雰囲気を作っているのは私
なんとか空気を軽くしたいと思ったけど
言葉が出てこなかった
今は何を言ってもみんなを傷つけると思った
それなら黙ってる方がいい
グスン……
末弟の泣く音が聞こえた
改めてみんなの顔を見ると
兄さん以外泣いているのが分かった
カラ松兄さんとチョロ松兄さんも辛い顔をしてる
おそ松兄さんは静かに目を閉じて椅子に座っている
トド松
私はトド松の名前を呼んで頭を撫でた
すると更に泣いてしまった
私はちょっと困ってしまった、どうしよう……
・・・
・・・
今日はお疲れ、各自部屋に戻っていいよ
ねぇちょっと待ってよ!
……リリー…
ロイが…!ロイがコイツに殺されてんだよ!?なんでそんな普通にいるのよ!!!
ご、ごめんなさ…
謝って済むと思ってんの!?ふざけないでよ!
リリー
……─っ!?
な、に……
お前だけ残れ
カラ松、そいつ客室連れてって
分かったぜ
松姉、部屋送るよ
あ、ありがとう
■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫
──松音の部屋
ボスの部屋から私の部屋に着くまでにいっくんは一言も話さなかった
それにしてもさっきのおそ松兄さんすごい威圧感だった
じゃあ……お互いゆっくり休もうね
・・・
えっと……部屋、入─
ギュッ
!
なんで……なんで辛そうな顔しないんだよ
震えながら言ったいっくんは泣いていた
私を強く、強く抱きしめて
私は何も言わずに抱きしめ返した
泣かないよ……
泣けないよ……
そしたらみんな泣いちゃうでしょ?
いっくん、疲れてるでしょ?
まつ…
ほら、次いつヒート来るか分かんないし
っでも…
ね?
………うん…
ベッド入ったらすぐ寝ちゃうかも、おやすみいっくん
おやすみ……
返事が返ってきたことを確認して、
私は部屋に入った
■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫
──客室
ここがまぁ、一応君の部屋だ
いい、んですか……
いいと言うか……“監視”をしないといけないからな
ピピッ
入っていいぞ
失礼します……
あ、少し窮屈かもしれんがこれを付けてくれ
?
カシャン【首枷】
!
キツくないか?
えっ……と……大丈夫、です……
あとは片手首に……
カシャン【手枷(片手)】
基本ここの部屋だったら自由に過ごしていい
ここから出るのはその手首のを付けてる限り無理だ
もし出たら電気が流れてしまうぞ
ぇ……
信用してないんだ、許してくれ
首に付けたのは能力が発動しないようにするためだ
多分コントロールが出来ないだろうからな
洗面所、食料、キッチン、ベッド、テレビ好きに使うといい
この扉が閉まるとオレ達が来るまで部屋から出られない、何か質問はあるか?
な、ない……です……
あ、窓開けるくらいならいいぞ
あまり出過ぎると感電するがな
わかり、ました……
■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫
──ボスの部屋
戻ったよ
よし、全員揃ったな
ぜ、全員自室に戻るんじゃ……
俺はそう言っただけ、誰も同意してない
松音だけ部屋戻れって言ったら完全にあれだろ?
いや……そうかもしれないけど……
リリーちゃん 、ぼく達まだロイが生き返る方法探すの諦めてないよ
え…?だって……
あの時点じゃ何も手を付けられなかったってだけ、これからならなんでも調べられる
蘇生がなんとかって……ダメなんじゃ……
………人口的なもので蘇生はもう出来ない
リリー、ボク達には何がある?
……能力…?
ただ、それはあくまで最終手段だ
能力で……生き返るの…?
あぁ、オレの能力を使えばな
コピー…
でも代償がデカ過ぎる
いくら動物だからって生き物を生き返らせるなんて、カラ松の命が無くなる可能性もある
・・・
そこで俺ってわけ
…?
おそ松兄さんの能力は「指示を従わせる能力」
死んだ生き物にやった事はないけど、やる価値はある
おそ松兄さんの能力の代償はボク達兄弟、つまり何も被害がない
リリー、俺の前に来い
【おそ松の前に行く】
スー……ハー……
いくぞ
《ロイ、生き返れ》
✩⋆*॰¨̮⋆。˚
・・・
動か……ない……
なん……なんで……
……可能性があった……ってだけだから…
嫌だ……いや……ポロポロ…
守れとは言ったけど………死んでいいなんて言ってないじゃん……ギュッ…
松音の相棒が……私だけで務まるわけない…
戻って来てよ……ロイ…
Twice使ってやる、だから…
もういいよボス……無理な事、分かってるでしょ?
……っ……決まったわけじゃ…
一松
…?
ロイ預ける、松音の様子見に行かないと
……分かった
・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
リオン殺す
ちょっと待て
みんな私に気を使って……
リオン殺す
ちょ……マジで殺意高いわ
やっぱりリリーのこと慰めなきゃ
リオン殺す
差が激しい
このあとは休憩タイムに入るの?
リオン殺す
十四松がリオン殺す以外言わなくなった
十四松、私大丈夫だから、ね?
松姉さんでも……
切り替えは大事だよ
いい子すぎて心臓キュってなる
十四松ありがとうね、大丈夫だからナデナデ
あい……
まぁ……まだ全然無計画だけどしばらくは休憩タイムかなー
そっか、良かった
ほか、質問ある人
ないよ
ない……
じゃあ締め!
次回!『数分前』
ここまで!
ご覧頂き
ありがとうっす……
いいねして作者を応援しましょう!
この小説を読んだ方は、こちらの小説も読んでいます
- ノンジャンル
天才少女
天才なんですけど犯罪犯してます 。
favorite 42,602grade 5,034update 2日前 - ノンジャンル
失敗作少女
冷炎を恨んだ
favorite 164,687grade 11,642update 6日前 - 恋愛
言いなり
過激なBL作品です。私の自己満です。 苦手な方はスクロールを。 名前は 読者さんにご協力頂きました😭💖 沢山の方に読んでもらえて嬉しいです。 ネタが無くなるまで頑張ります😌💭
favorite 323,797grade 13,799update 6日前 - ファンタジー
迎えを待ってたら疑われました。
「お酒は好き?」 『それなりには。』 「黒がお好きなんですか?」 『まあ…仕方なく着てるって感じですね。』 「(怪しい…)」 何で??? __________________ 新作総合ランキング 最高2位 新作ファンタジーランキング 最高1位 デイリーファンタジーランキング 最高1位
favorite 209,904grade 9,480update 5日前 - ノンジャンル
大嫌いから大好きへ
「もうお兄ちゃんなんて大嫌い!」 💜「俺だって」 🧡「俺もやで。」 💗「元からだから」 💙「一生関わんな!」 💛「( ´• - •` )…」 ❤️「( ´•ω•` )…」 すごく仲の悪い兄妹。仲が良くなることはあるのか……? 毎日20:00に投稿します! 金曜日は二本投稿(18:00、20:00) 良ければ見てってください! リクエストも募集してます!! 気軽にリクエストしてってください! ⚠️いじめや虐待の表現があります⚠️ ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ハート、お気に入りありがとうございます☺️ 誤字脱字は教えてください!💦 小説投稿始めた日→2月8日~
favorite 120,450grade 7,225update 2024/04/05
コンテスト受賞作品
もっと見るショートドラマ&アニメーション原案募集コンテスト
公式TikTokの注目動画
もっと見るチャレンジ小説
もっと見る- 青春・学園
嘘だけついていればいい
人見知りなんです、私。 本音を人に言ったら 嫌われるんじゃないかって不安で、。 そんな時…………。
- 青春・学園
私はマネージャー(仮)~男子バスケ部入部します!~
2017年全国中学校体育大会。そこでは1人の少女が注目を集めた。 弥永(みよう)中学校女子バスケットボール部3年、ポジション:パワーフォワード、羽屋 瑠偉奈(はや るいな)。彼女のプレーには目を見張るものがあった。誰もが高校での彼女の活躍を期待した。だが、彼女は2018年のインターハイに姿を現さなかった。 なぜなら────。 この小説はフィクションです。実在する大会などに関係はありません。 米印の単語の意味は、作者がバスケをしていたときの知識やインターネットから引用しています。間違っていたら指摘していただけると幸いです。 表紙:ノーコピーライトガール様
- ファンタジー
ドメインうぉーず!〜仮想世界を舞台にしたデスゲームで妹を溺愛している少女が妹を救うために元ゲームマスターの裏切り者の人工超知能と手を組んでゲームぶっ壊します〜
2050年、全てがデジタルで一元管理される時代。 妹の九三が原因不明の自殺未遂で昏睡状態に陥り、姉・有海空の世界は崩壊した。 そんな中、CUBEと呼ばれる次の人類の故郷となる仮想世界での権力争いが激化。 そこは、土地や通貨を奪い合うバトルロワイヤルの場であり、 選ばれし者たちが欲望のために汎用人工知能MEを駆使してしのぎを削る世界だった。 ある日、妹の見舞いのために病院を訪れた空は異様な光景に遭遇する。 周りは人型の怪物によって拘束された人々で溢れ、自身も動けなくなってしまう。 そこで聞こえてきたのは、かつて人類を破滅に追い込んだAIの声。 「妹の体をくれたら、救ってもいい。」この言葉をきっかけに、 空は妹を救うため、そして元の平穏な日常を取り戻すため、 世界の運命を賭けたデスゲームへと足を踏み入れる。 使用画像 七三ゆきのアトリエ https://nanamiyuki.com/ novelai https://novelai.net/
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!