完全に僕の中からグリーシアというのが消え去った…気がする。あぇ?ちょっと待って。体の力が抜けて…。
けど、僕の体が地面に投げ出されることはなかった。気づいたアラマズドが僕の体を支えてくれたのだ。
ふぅ。助かった。
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しばらくして、体に力が入るようになった。
僕は起き上がった。
みんなが心配してくれる。
あー、それね。僕もわからないんだけど…。まぁ、答えるだけ答えておこう。
レインとシルアちゃんが「やっちゃったね。」って顔で見てくる。お願いだからそんな哀れな奴って顔しないでくれ。まぁ、やっちゃったのはやっちゃったんだからしょうがない。それに、近いうちに言うつもりだったしね。
僕は、簡単に説明した。
うんうん。そりゃ、神様が関わってるとは思わないよね。まぁ、こっちには証人としてシルアちゃんというのがいるんだけどね!シルアちゃんはリイシアの使いだもん!
そこで、僕達は確信した。封印を解いたのは《?????》だと。レヴァンさん達にも前に説明しておいたから気づいただろう。でも、操られてそうってのはわからないな。
僕も今気づいた。…って、あれ?
僕の耳がたくさんの足音を聞き取った。あー、詰んだかもね。コレ。
シルアちゃんが羽を大きく羽ばたかせた。
レインだって?!
まさか、レインにこんなスキルがあるとは…。さっきの「樹が悲鳴を上げている」ってのもこのスキルによるものなのかな?
全速力でレッツゴーだね!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。