じんたんが俺にあの告白をしてきた日から、じんたんはずっとみやとの事を話してきた。
楽しそうに笑うじんたんを見て、
俺もつられて笑う。ていうか笑っておく。
俺が我慢せずに今の気持ちを伝えて、じんたんの幸せを壊したくないと思ったから。
じんたんが幸せなら、それでもいい。
その幸せな理由が俺じゃなかったとしても。
行かないで、行かないでよ。
そんな俺のわがままな気持ちなんて知らずじんたんは小走りで家から出て行った。
俺に笑顔で手を振って。
一人呟いた。
じんたんがいないその日の夜、俺は一人でいろいろな事を考えていた。
じんたんに今この想いを伝えらたらなんて言うかな
やっぱり俺なんかに好かれても気持ち悪いかな
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。