前の話
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来週は待ちに待った夏祭り。
この街で1番大きなお祭りとあって、毎年たくさんの人が集まる。
去年は行けなかったけど、今年は大好きな人と一緒に行くことに。
ピーンポーン
ドアを開けて外に出ると、Tシャツに短パンというラフな格好の侑李が。
私の手を引いて私の車に乗り込む。
今日は夏祭りに来ていく、浴衣を選びに。
と言っても、レンタルだが。
そして近くの呉服屋さんへ。
と、店の奥から店員さんが。
案内されたところは、シンプルながらもたくさんの種類の浴衣が並んでいた。
そう言って手に取ったのは、市松模様の黒と赤の浴衣。
最初はお揃いに戸惑ったけど、侑李の選んだ浴衣のセンスがよくて一目惚れ。
そのままレンタルの予約を済ませる。
来週の夏祭りが楽しみで仕方ない私だった__
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!