第19話

18Q
414
2018/11/03 12:10
一ノ瀬 咲陽
くっ....!
男子バスケ部 部員 1
頑張れ! 走れ!
2年生 女 2
咲陽くん! 頑張って!
....まずい。


相手のチームが一ノ瀬先輩にダブルチームを仕掛けてきて、得点源である先輩が思うように動けていない。
4Qを残して、点差は69―78で9点差と11点差を行ったり来たりしている。
キャプテン
一ノ瀬、大丈夫か?
一ノ瀬 咲陽
はい、なんとか....
だいぶ疲れてる....


肩で息をする先輩を見て、そう感じた。
一ノ瀬先輩だけじゃない。他の皆も肩で息をしてだいぶ辛そうだ。無理もない。皆、2試合連続フルで出ているのだから。
あなた

っ....!

でも、私に出来るのは応援だけだから。


あなた

っ、あと10分、
全員死ぬ気で走りきれっ!!

男子バスケ部 一同
!!?
もう、あんな思いしたくない、とか、どうでもいい。


ここで勝つためなら、いくらでも大声で応援してやる。
あなた

頑張れっ!!

一ノ瀬 咲陽
.....ふっ
コートにいた先輩が、ニヤリと笑った。
一ノ瀬 咲陽
まだ引退させませんよ!
キャプテン!
キャプテン
当たり前だ!



ビーーー!



試合終了の無機質な機械音。


皆、最後まで走りきった。


精一杯、練習の成果を発揮した。


でも、


勝てなかった.....
男子バスケ部 一同
っ....ありがとうございました!
ウィンターカップに出られるのは、インハイ予選出場校のみ。キャプテン達は、これで引退だ。


一ノ瀬先輩も、他の皆も、必死で涙を堪えている。
一ノ瀬 咲陽
お疲れ、様でした....!
キャプテン
よろしくな、時期キャプテン
一ノ瀬先輩の目から、大きな雫が溢れた。
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ここ数話くらい、バスケ用語ばっかりのお話ですいません。スポコンみたいな話になってしまいましたね....f(^_^; 次からは恋愛系に戻っていきます。

でもあと数話で終わります....(小声)

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