無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第2話

1Q
あなた

みんなもっと声だして!
腰低いよ!ハンズアップ!!

キュッキュッとバッシュのスキール音がなる午後の暑い体育館。私の声は、ボールを付く音に負けず劣らず響いていた。
あなた

もっとダッシュできるよ!

手を叩きながらキャプテンとして皆を鼓舞する私の目には、しかし理想とする光景は写らなかった。
女子バスケ部 部員 1
暑苦しくてウザいんだけど
女子バスケ部 部員 2
そんなにやりたいなら1人でやれば?
部員達の冷めきった目。


届く声には、怒りも悲しみも入っていなかった。


───どうでもいい

その感情が、私に届いた言葉に当てはまっていた。



あなた

───.....!

目が覚めると、そこは私の部屋で、クローゼットの取っ手には新しい高校の制服がかかっていた。
あなた

(また、あの夢──)

中学の頃の夢を見て、私は、1人深いため息をついた。ベッドからゆっくりと起き上がり、重い体を思いっきり上に伸ばす。

すると、コンコンと窓がノックされた。
ドアではない。窓だ。window──

カーテンを開けると、目に刺さるような眩しい日差しと共に、私の幼馴染み───東 太陽がニヤリと笑いながらベランダに立っていた。
東 太陽
おっはよ!
あなた

おはよう

家が隣同士の私達は、よくベランダを飛び越えてお互いの部屋に行き来していた。
東 太陽
腹へった~!
下で待ってるから早く来いよ~
あなた

うん

何故自分の家のように振る舞うのか、私は彼に1度だけ聞いてみたことがある。

『俺の家は俺の家。あなたの家も俺の家』

ジャイ◯ンか。


友達できるかなー、などと考えながら、真新しくシワのない制服に腕を通した。

東 太陽
なーなー、本当に
バスケ部入んねーの?
桜並木の真ん中を、何回も聞いたその台詞にうんざりしながら歩いていた。
あなた

だから、入んないって....

東 太陽
むぅー....
拗ねたように頬を膨らませる幼馴染みを横目に見ながら、私は今朝の夢を思い出していた。

もう、あんな思いは嫌だ....
あなた

はぁ.... 太陽は
入るんでしょ?バスケ部

東 太陽
おう!
昔から “イケメン” と周りに持て囃されている太陽だが、私からすれば弟のような存在だ。
私よりでかい体のクセに、子供のような無邪気な笑顔を見せる太陽に、私はフッと口許を緩めた。