第50話

家のこと。
171
2020/12/30 06:36



あなたside







スマホを見れば今は深夜1時…。




両親はやはり帰ってこない。


帰ってこない人を待っているなんて馬鹿みたい。


でも……必要としている…あんな人でも…親だから…



あぁ………これが………『寂しい』………って事か…。


あなた
あなた
はぁ…何しよう………。


一人で全部しなくちゃなんだよな……。


私にできる事……。
あなた
あなた
何もできないじゃん……。

料理に洗濯…掃除にその他いろいろ…。


料理はご飯を炊く事ぐらいならまだできなくもない…。


たぶん…。



洗濯………。ネットで検索すればいいのかな…。

あなた
あなた
ぁ…。あった…。

しかし問題があるのは洗濯機ではなく……


洗剤のようだ……。

あなた
あなた
は。種類………多くね…?

どんだけ数があるんだよ……。


いち…にぃ…さん…


数えてみればその数なんと10本…。

あなた
あなた
……………。
 
お母さん………。なんでこんなに……。

いや…もう捨てられたも同然なのだ。


今更……お母さんなんて呼べない…。


だって…『一人』なんだから…



一瞬……目頭が熱を帯びた。

人差し指でスッと拭えば…すこし濡れていた。


もう……泣く必要はない…。


頑張らなきゃ…………
あなた
あなた
……。洗濯は後回しかな…
あなた
あなた
あと…は…掃除…とか…

さすがに深夜に掃除機とかかけたら近所迷惑だな。

一発で苦情が飛んでくることだろう…。
あなた
あなた
じゃあ…あとは…。うーーん。

でも…そもそも掃除とかやる時間帯ではないな…。


明日も学校があるわけだし……。
あなた
あなた
寝よ……。

あ。お風呂……。どうしよう…。洗ってないよ…


面倒くさいなと思いながらもお風呂場へ向かう。



お風呂のフタを開けてビックリ。

あなた
あなた
あ、洗ってあるのね………。

感謝しろってことか…?

とりあえずお風呂のスイッチを入れて沸かす。


リビングへと戻り、暇になったからなんとなくテレビをつけてみた。


深夜だからとくに面白そうな番組はなかった。


つまんな………。



仕方なくスマホを取り出してネットサーフィンしていた。


❅॰ॱ.•*¨*•.¸¸♬❅॰ॱ.


今の状態には全く合わない音楽が流れた。


お風呂が沸いたようだ。


入ろ………。




重くなった体をのそっと持ち上げ2階に上がる。


自分の部屋に行き、着替えを取り出してお風呂場へ歩いた。





お風呂に入りお湯に浸かる。





温かさが心にまで浸透していくのが分かった……。






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時々、お風呂に入りながら小説書いてたりします。どうでもいい事をすみません。

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