第44話

変わってますね。 
196
2020/12/24 14:03



あなたside





はぁ…。寒いなぁ………。 


マフラーや手袋…コートにもこもこの服…。


あれ?冬ってこんな寒かった…………?



そう思っていたのは………前までの自分。





でも…今は……………なんだか暖かく感じる。   



不思議だなぁー。

 


なんて思いながら歌い手の曲を聞き流す。


やっぱり最高だ………!





と、横から痛いくらいの視線を感じる。 
 


なになになに………!?

  
 

その方向を向いてみればセンラがジーッと見ていた。




犯人はコイツか。

なんだろう。
あなた
あなた
ん?どうした?


そう聞いてみればセンラは

『別に』とはぐらかす…。



え?マジで何だったの……………。




その後もジーッと見てくるからまた聞いてみれば…



ただ単に、『なんの曲を聞いているのか』



それだけだった。

あなた
あなた
(そんなことか。何かと思ったじゃん)


私の聞いている曲なんて、別に知ったところで何にもならないだろうに。



センラって変わってるなぁ…



私の中のセンラのイメージに『変わってる』が追加された瞬間だった。




とりあえず気になっているみたいだから、


『聞く?』


と言えば、静かな街に響くような元気のいい返事をした。



小学生か。





そんな所も………




そう思いかけたが、



       何も思ってない─────




否定し、思い直した。


あなた
あなた
ふわぁ………。


やはり、夜というだけあって少し眠い。


完全防寒なため、温かいから余計に眠気が…………




うとうとしていたら、センラがペシッと肩を叩いた。     


あなた
あなた
ふぉぇ!?


あ、やばい。変な言葉が出た。


すると、隣からふっと笑う声がした。


センラ
センラ
ふぉぇ!?って……wwwwwww
あなた
あなた
セーンーラー?何笑ってんのかなー?


眠さで目は結構細くなっているだろう。



その目を思いっきりつり上げて睨む。  




センラは一瞬固まって、そして、

センラ
センラ
あ、あはは……。何も…してません…


そう言って苦笑いをしていた。 


それがなんだかおかしくて、ついつい笑ってしまった。 



センラ
センラ
またあなただけ笑ってるー。
ずるいやん…!!
あなた
あなた
私の事なので私だけの特権なんです〜。


他愛もない話をしながら歩いていたら…


いつの間にか公園に着いていた。  




移動時間も退屈じゃなかったのは…

センラがいたからかもしれない。




段々と浮き上がってくる気持ちをまた……





深い深い底なし沼へと沈めた。





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新曲が投稿されていて舞い上がっていたら、更新忘れかけてました。夜にすみません。
あ、閲覧が1500を超えました。ありがとうございます。

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