第114話

俺は……っ!!
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2021/03/16 11:19












センラside







センラ
センラ
おかしい………。
坂田
坂田
何がおかしいん?
センラ
センラ
うわぁっ!!
坂田
坂田
えっ!?



『何を驚いてるん?』なんて顔をしている坂田。



いやいや、お前のせいだよ。


そんな視線を坂田に向けるが、そんなのも一瞬。


目がギョッと見開いたのが分かった。



俺の手元にあるはずのスマホが坂田の手元に………。



いや、取るんじゃねぇよ。 

坂田
坂田
あれ、あなたちゃんのL○NE?って、
既読ついとんのに返事は来とらんねwww
センラ
センラ
ばっ!坂田のあほ!どあほ!ばか!!
坂田
坂田
え、そんな言わんでもええやん!!


いきなりの事で思わず口が悪くなってしまった。

坂田は拗ねてしまったのかうつむいた。


ちょっと一方的に言い過ぎたな…



なんて一瞬でも思った俺がバカだった。




坂田がいきなりダッシュでリビングを出ていく。


俺のスマホを持ったまま……………!!!




つられるように俺も走り出す。

センラ
センラ
こらっ!坂田!!ちょー待ちぃーや!!
俺のスマホ返せや!!このあほ!!
うらた
うらた
うるさいよー。
志麻
志麻
ひょいっとな。
坂田
坂田
うぎゃあ!!


うらたんが俺を、坂田を志麻くんがしっかりとホールドした。


動けない…なんだこのばか力は………



実は細マッチョなのか?このたぬきめ………。



って、あれ?俺のスマホが…



坂田の手元にはスマホもなにも無い………。

志麻
志麻
ほーん、確かに既読はついとんのに返事は
来とらんなぁ〜ww
センラ
センラ
なっ!!志麻くん!!
うらた
うらた
はい、動かなーい。まぁ、返事来てないんだったら…嫌われたんじゃない?
センラ
センラ
うらたんっ!?
坂田
坂田
ほらほらー!みんなそう言ってるでー!


許さないぞこのあほ……!!!


全く…人を煽ることしか知らないのか。




てか、坂田と志麻くんはそう言うだろうけど…まさかのうらたんまで…。




あ、てかやっと動けるようになった………。


それにスマホもポイッと投げられたけれど、ちゃんと返ってきた。



腕………何気に痛かった…。


センラ
センラ
失望したわ…うらたん……。
うらた
うらた
ははっww悪かったよ…wまぁ、嫌われてはないと思うよ?
志麻
志麻
そやそや、『熱、大丈夫なん?』って聞いてるってことはあなたちゃん寝とるっていう事も考えられるやろ?


おぉ………流石は年上……!!



どこかのバカ、あほとは大違いだ。

坂田
坂田
まぁ、明日お見舞いにでも行けばええやないかな?
センラ
センラ
あぁ…明日来てって言われとった…。


ふと思い出したから思わず呟いてしまった…。


それが間違いだった。



はっとして口元をおさえたが、もう後の祭り。




ただ1人を抜いて…………




坂田
坂田
えっ!?なになに?二人で遊ぶん?
志麻
志麻
へ〜wwwそっかそっか。青春やなぁ〜
センラ
センラ
ちゃうわ!別に変なことはせんわ!!
坂田
坂田
えー!!センラ…そういう事を……。
センラ
センラ
違う言うとんのが分からんのか!!
うらた
うらた
センラ……


うらたんが発した声はそこまで大きいわけでもなかった。


しかし、何故か聞かなくてはいけないような気がした。


坂田も志麻くんも同じように思ったのか、一瞬にして静かになった。


鶴の一声というのはまさにこの事か。


うらた
うらた
遊ぶのは別に構わない。ただ自分が今、どういう立場なのはちゃんと理解しとけよ。
センラ
センラ
……………。


何か言い返すことはできなかった。


そうだった。




俺が今の立場上、普通に恋愛をすることは……








     許されない────────












─────────
うらたさんってあの四人の中で唯一の常識人っていう感じがしてしまうのは私だけ……?いや、冷静…?

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