あなたside
チュンチュン……………
そんな小鳥のさえずりで目を覚ます…。
いつもより重く感じるまぶたを開ければ目には太陽の鋭い日差しが入り込む…
眩しいな…。
カーテンを閉めてもう少し寝てしまおうか……
いっその事………一生…目が覚めなければ…。
なーんて。何を考えてんだか…。
そんな事を…あるわけ無いから…。
仕方ない…起きよう…。
スマホの電源を入れて時間を確認してみれば、家を出る30分前。
やべ。寝すぎたか。
洗濯……あー。溜まっていくパターンだよ←
掃除…は、してる暇ないからね。うん。大丈夫(((
あれー。昨日……どこに…
なんとなくの昨日の記憶を頼りに探せば、玄関という容疑者が浮上。
あれ、玄関って容疑者になるん?←
足取りは重いが亀のようにのそのそ歩く。
なんとなくここにある気はしてたのよね。←
さて、準備しなきゃね。
お昼あるし…。
コンビニで買ってこうかな。
そういえば…あのコンビニ新作のパンあったな。
ついでにお菓子も…。
ここまではなんとなく変わらない気がした。
でも………。
ガチャ……
あぁ…。返事はないのに……。
いつもと変わらないのに。
なんでだろう……。
閉まりかけのドアの隙間から覗いた部屋がひどく暗く見えた。
気にしちゃダメだ。
いつまでも引きずらないことが大事だ………。
大丈夫……。
きっと慣れるから……そのうち…慣れるから……
きっと………大丈夫……だから…
片手で頬をペチッと叩いて気を取り直した。
こういう時こそ元気で振る舞わなきゃね…。
無駄に元気にしていないと…そうじゃないと…
泣きそうなんだよ…………
ダメになりそうなの………
行き場をなくした感情を無理やりため息と共に吐き出した。
それでも…まだ心には残っている。
視界が一瞬…滲んで見えた…
そんなことは無視していつも以上にポーカーフェイスに気を使おうと思った。
気を紛らわすためにイヤホンをして歌い手の曲で頭を埋め尽くした。
途中………少し寒いかもなんて感じたが、それもすぐに曲によってかき消された。
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今日は大晦日ということで、あと1話更新いたします。
そして明日、1日は『お知らせ』から入らせていただきます。新しい小説ではないんです…すみません。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。