ぴんぽーん
you「はーい」
🐹「あなたちゃん!久しぶり」
you「じんさん,ご無沙汰してます」
🐹「ちょっと,いい?」
you「はい」
🐹「お邪魔します」
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じんさんはじょんぐくのお兄さん。
私の症状のことも知ってくれてて
ちゃんと理解してくれてる。
🐹「もうすぐ,ぐがの命日なんだよ」
you「…はい」
🐹「あなたちゃん,お墓まいり一緒にどう?」
you「行きます」
🐹「あのさ,ぐがが死んだのはさあなたちゃんのせいじゃないから」
you「…」
🐹「そんなに責任負わないでよ?」
you「はい」
🐹「じゃあ,また連絡するね」
you「あ,あの…」
🐹「ん?」
you「私,好きな人できたんです」
🐹「え?」
you「その人の姿が今日消えかけたんです」
you「3年以内に死ぬだけで明日死んでもおかしくないんです。」
you「私,どうすればいいんでしょうか」
🐹「…」
you「すみません,急に」
🐹「あ,いや…その人にちゃんと言えば?」
you「…」
🐹「多分,理解してくれると思うよ。あなたちゃんが好きになった素敵な人なんだから」
you「…でも,」
🐹「変な言い方だけど,ぐがはそのことを知って全然後悔してなかったよ。あなたが俺に話してくれたってことは,俺のことほんとに好きでいてくれるからだよねって。逆に嬉しくて仕方ないって」
you「…え」
🐹「ㅋㅋ泣かないで?誰もあなたちゃんを責めたりしないから。ゆっくりちゃんと向き合って話してみな?」
you「はい」
you「ありがとうございます」
私の声は震えていて
頰には大粒の涙が溢れていた。
なんで,私は人を好きになるんだろう
…先輩に話してみようかな
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!