2人が恋人だと俺らにカミングアウトしてくれた日、その日はYouTube撮影の日だった。あの日に聞かれていたのだとしたら、可能性があるのはYouTubeスタッフだ。そう考えた俺らは、しらみ潰しに確認していったが、もちろん自白する人なんていなくて…。
影山「あー、もう!!まじで誰なんだよ…」
横原「まぁ、分かりきってた結果ではある」
佐藤「ねぇねぇ」
基「どした?」
佐藤「そのバラした人って、なんで話したんだと思う?」
椿「うーん、検討もつかないけど、良い理由ではないことは分かるかな」
新「やっぱり、歓迎されないものなのかな、」
奏「…LGBTQって、昔は病気扱いだったんだよ」
佐藤「そうなの?」
奏「うん。1つの精神病として治療してたって。その名残が、今も残ってるんだと思う。」
影山「そう、なのか」
奏「今のこの時代でも、俺らみたいな人を嫌う人は嫌う。そういうものなんだよ」
椿「そんな悲観的になるなよ」
奏「悲観的にもなるよ。俺たちは一生、理解されない存在だもん」
大河「…少なからず、俺らから距離を取ったPINKY.もいるでしょ?それが答えだよ」
影山「…あーなんかムカついてきた」
基「タク?」
影山「なんにも悪いことしてないのに、なんで肩身狭い思いしなきゃいけないんだよ」
奏「ありがと、リーダー。でももう慣れたから気にしなくていいよ」
大河「俺も。一生付き合わなきゃって覚悟は、とっくの前からしてるから」
横原「…俺らの前くらい、強がんなくてもいいん…だぞ」
奏「えっ」(同時)
大河「えっ」(同時)
基「えっ」(同時)
新「よこが珍しいこと言ってる」
横原「うるせぇ」
そんな話をしていると、マネージャーとBOSSが同時に部屋に入ってきた。
IMP.「おはようございます」
滝沢「おはよう。大河と奏。あの記事は本当?」
そう聞かれた2人は恐る恐る首を縦に振る。それと同時に、大河と奏以外の俺たちは顔を見合わせる。BOSSが聞きに来ることは想定内だった。その時は、何がなんでも俺たちが2人を守ろうと、そう話していたのだ。
滝沢「そうか。そうだったか」
大河「報告が遅くなってしまって、すみませんでした」
奏「すみませんでした」
滝沢「みんなは知ってたの?」
横原「知ってました。」
基「2人が秘密にしたいってことだったので、俺たちも誰にも言わないようにしてました」
滝沢「うん、そんなことだろうなと思っていたよ。…2人は、本気なんだね?」
奏「本気です。本気で大河くんのこと愛してます」
大河「俺もです。」
滝沢「分かった。じゃあ…あとは任せてよ」
基「任せてって、」
滝沢「あの記事にいた関係者、探してるんでしょ?それ、俺に任せてよってこと。」
それだけを言い残して、BOSSは部屋を出ていってしまった。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!