第27話

重岡side
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2018/02/26 11:03
晩ごはんの後、食器洗いをするおかんの横で、食器をふく。


病院から帰ってから、おかんはずっと泣いてて、でもレッスンから帰ったらいつもみたいに笑顔で「おかえり」って言ってくれて。


でも、なんかきまずい。



そんな思いをきっとおかんも抱えながら、ただ、食器を洗う音だけが響く。


お母さん
・・・ごめんね・・?
ふと響いた声に、え?と手が止まった。
お母さん
・・今日は、弱いところ見せちゃったね
そう言いながら、困ったように笑う。
重岡
・・ええねん。やって、おかんやもん。泣いて当然や
そういうのが精一杯だった。


本当は、もっと言いたいことがある。


食器洗いを続けるおかんの背中に伸びた手も、照れくさくて引っ込んでしまって。

重岡
おかん・・ありがとう
せめてそう言うと、そんな僕を見ておかんは優しく笑った。



お母さん
大毅、今日は3人で寝よっか
突然言われて「へ?」と声を出す。
お母さん
ちょっと前まで一緒じゃないと寝られへんかったのに
そう言うおかんに、「それかなり前や」と笑う。









その日の夜は、3人並んで寝た。

おとんと、おかんと、その真ん中に僕。




おとんもおかんも、僕が寝るまで頭を撫でたり、腕をさすってくれたり。



照れくさかったけどすごく嬉しくて、

子供に戻ったみたいな気分で、




多分、おとんやっておかんやって、まだ気持ちの整理なんてついてないやろうし、
僕やって、よく分からない。




でも、きっと今、


僕も、


おとんも、おかんも、



幸せや。

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