部屋中に響く渡るような大声で叫ぶ杏果ちゃん。
こんな大声…初めて聞いた…
でも、なんでメガネのことを隠していたんだ…?
たしかに…そうだ。
メガネにレンズが入ってない事を気づかれたからってそんなに普通焦らない、。
ただのオシャレでつけてる人だってたまにいるのに…
けど、ひとつ確認したいことがある…
………え?
その瞬間…
杏果のポッケから出されたナイフで僕は…腹を刺されたんだと、思う。
それからの記憶はなにもない……
-詠太視点-
奏くんは、杏果ちゃんのナイフによって刺され、倒れた。
まぁ…普通の人間だったら死んでたけど、奇跡的に奏くんは生きてたから、僕はさっさとベットへ奏くんを寝かせた。
もちろん包帯とか巻いといたよ?
僕は優しいから♪
奏くんの事心配してるー、。
好きなのかな~?
まぁ、そんなの関係ないけどね~♪
僕がその言葉を放つと、杏果ちゃんは一瞬怒り狂ったような顔をしたけど、すぐにその顔は消えて泣き出した。
あぁ、もう。
_面倒くさいなぁ__
美穂さんは気の毒って顔してるな~…
次は君かもしれないのに♪
まぁ、僕かもだけどね…
そう考えたら、楽しみだな~♪
どんだけ縋るのさ、。
もう…認めなよ。
やっと、始まった。
杏果ちゃん、いい叫び声を聞かせてね…?
期待、してるよ♪
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。