なんやかんやあったけど…
詠太くんと同じ部屋にいる。という事には成功した、。
あとは、詠太くんが寝てるところを狙って殺せば…
僕が目を開けると…
目の前には、僕に馬乗りしている詠太くんの姿があった。
そして、その手に握られているのは…
……ナイフ。
なんで…詠太くんは全て分かっている?
それに、どうしてナイフを持っているんだ?
何のために…詠太くんが『嘘』なはずがない、。
だって…『嘘』は僕…ただ1人…
1人…?
『嘘』が1人なんて説明…されていない、。
まさか、詠太くんも…『嘘』なのか!?
抵抗しようとした手をすぐにソファーへと押し当てられる。
意外と…力が強い。
だとしても、僕も『嘘』だって事伝えなきゃ…!
知っていた…?どうして?
というか、その前に…
なんで『嘘』の僕を殺そうと…!?
詠太くんは狂っている…
あんなに泣き叫んでいた凛を…
絶望に満ちた顔をしていた僕らを見て…
詠太くんはただ1人…たのしんでいた?
しかも、美穂さんを殺してみんなを混乱させて、もう一度あの雰囲気を楽しもうとしていた、。
どんな神経…してるんだ、。
何言ってんだ…?
僕がこんなこと言ったら、他の人が殺されるんだぞ!?
僕はいつも…
罪や痛みを…人に擦り付けきた…
なんで、今…こんな事思い出すんだよ…
なんで…なんでッ……!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!