-奏の過去-
これは…過去の僕だ…
なんで今…?
それに…僕は何をしている…?
僕は今…女の子をいじめてる。?
女の子の髪の毛はグチャグチャになっていて…長さは均等ではない。
顔には泥がついており、膝や肘には血がついている。
酷い…姿だ。
女の子は泣いている…
僕が、泣かせたんだ。
_________僕は、最低だ___
僕は昔の苦い思い出に浸ってしまっていた…
それに…僕の右頬から血が流れている…
もう…僕を殺して_.
心の中で…叫び続けていた。
それに僕は、恐怖や不安。そして、昔の記憶を思い出したことによって…涙が流れていた、。
自分で泣こうとしたわけじゃない。
けど…自然と、涙が出ていた。
僕から離れた詠太くんの手を勢いよく掴む。
自分でも馬鹿げた事を…発言をしていると分かっている。
けど、もう。
僕に生きてる価値なんてない。
何故か、そうとしか思えなくなってきたんだ。
その途端、ガタガタと階段を降りてくる音が聞こえた。
詠太くんは、僕に掴まれていた方の手を解きナイフを皆の方へと向けた。
詠太くんを落ち着かせようとした美穂さんを…
僕は無意識に止めていた。
今の詠太くんに、余裕なんて、なかったから。
詠太くんにこんな余裕がないなんて…
珍しい、。
…僕らが狂っている?
そんな風に思われる理由…
それは、詠太くんが言っているように、あるひとつの…忘れてはいけない過去を忘れているから…?
その過去というのは…
このゲームよりも…残酷なものなのか…?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。