第26話

星が降った日
924
2020/01/08 18:33
グク
グク
ごめん、本当
you
you
いや…別に…
俺はスーツ姿のあなたを車に乗せる。

顔が死んでいるのは絶対に気のせいじゃない。
you
you
お父さんの頼みだから
グク
グク
まじでゴメン
昨日、父さんとコントのような会話をした後、

また父さんがあなたに会いに行き、誘ったらしい。

そりゃあ、あなたにとっては父さんは社長だから

断りずらかったのだろう。
you
you
というか、スーツでいいの?
グク
グク
全然良いよ
俺は車を運転しながら、膝掛けを渡す。

もうあなたが寒がりなのは勉強したから、

膝掛けとホッカイロは車の中に準備してある。

you
you
手土産とか
グク
グク
いらんいらん、そんなもの
俺は片手でペイペイと振り払って、

信号を右折する。

はぁ…もう着いちまうよ。
グク
グク
あー…もう着く
you
you
…………緊張してきた
グク
グク
普通でいれば良いから
you
you
そうね。関係がバレなければ良いものね
…おう。と、俺は頷く。

そうだ。俺達の関係がバレなければ良い。

でも今の俺は少し複雑な心境。
you
you
よし、頑張るぞ
グク
グク
…頑張るか
あなたはやる気に満ちた目。

俺は、それを可愛いなと思いながら

道路を真っ直ぐに進んでいった。
you
you
おじゃまします
グクの母
グクの母
あらぁ!いらっしゃい!
私が恐る恐る広い玄関の中に入れば、

それは綺麗なお母様がお出迎え。
グクの母
グクの母
ほら!上がって上がって!
ジョングクさんの初彼女だからか、

お母さんも結構テンションが高くなってるみたい。

ジョングクさんは片手で詫びた。
お母さんの後ろについて、長い廊下を歩く。

ジョングクさんも少し緊張しているのだろうか。

顔が凄く険しい。
グクの母
グクの母
あなたー!あなたちゃん来ましたよー
父
母さん俺服変じゃない!?
グクの母
グクの母
今言う!?あなた!
あ、こういう感じの家族なんだ。

もう少し堅苦しいかと思ってたけど、

全然明るいじゃない。
グクの母
グクの母
ごめんなさいね、どうぞ入って
you
you
失礼します
綺麗なドアの中に入れば、

それはそれは広くて豪華なリビング。

テーブルには沢山の料理。
父
どうぞどうぞ!座って!
you
you
は、はい
何だろう。地味に緊張する。

隣にいるジョングクさんは一言も喋らないし。

私どうしたら良いのよ。
父
母さん今日もご飯美味しいよ!
グクの母
グクの母
まだ食べてないでしょうが
父
俺にはわかる!美味しい!
あ、絶対これ普通に接すれば平気だ。

まじで可愛いなこの家族。

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