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ジョングクさんのお父さんは話し上手。
いつも面白い話をして、とても心地よかった。
お母さんは頬に片手をつけてウットリ。
ジョングクさんは興味無さそうに箸を進める。
ジョングクさんは怒ったような声で抑えた。
お母さんは、申し訳ないような顔で謝る。
家柄の良い女の子。
私はそれに当てはまっていない。
ましてや、恋人でもない。
それが何故か苦しかった。
私の顔は笑っているだろうか。
私の声はちゃんと聞こえているだろうか。
ねぇ、どうしてこんなに苦しいの?
どうしてこんなに泣きたくなってしまうの?
私の変化に気付いたのか、
隣に座るジョングクさんは小声で話し掛ける。
私はコクコクと頷いた。
突然のジョングクさんの切り替え。
私平気って頷いたでしょうが。
ジョングクさんは私の手を取り、
椅子から立たせる。
部屋で休ませる。と、両親に一言だけ。
私はお母さんから水を貰って、
ジョングクさんと一緒に部屋から出た。
ジョングクさんは無言で、手は握ったまま。
私はただそれに着いて行くだけ。
そして、1つの部屋に入った。
ジョングクさんは私から水を奪い、机に置く。
そして、私は包まれる。
ギュウッ…と、苦しくなるほど抱き締められ、
ジョングクさんは私の肩に顔を埋める。
多分、さっきのお母さんの発言のことだ。
傷付いていないと言ったら嘘になる。
それでも私達は恋人同士じゃ無い。
だから、傷つく顔をする権利もない。
多分これが、私の本心だと思う。
ジョングクさんはその言葉を聞いて、
よりいっそう強く、私を抱き締めた。
やめて。今の私を抱き締めないで。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。