第7話

星が降った日
1,299
2019/06/08 16:06
you
you
モテます
グク
グク
モテません
you
you
………………モテ
グク
グク
モテません
そんな会話を約3分。

俺に何を認めさせたいのか、謎である。
グク
グク
俺は全然モテませんよ
you
you
あ、一人称"俺"なんですね
そう言われ、咄嗟に口を塞ぐ。

気を付けていたのに。
グク
グク
…僕、の方が良かったですか
you
you
全然俺で良いと思いますよ。
私達はこれから偽の恋人同士です。
俺ぐらいじゃないと不自然
グク
グク
じゃあ、そうします
you
you
あと、猫被ってない
え。と、あなたさんの方を見る。

あなたさんは気にしたようも無く、

静かにアイスコーヒーを飲んでいた。
グク
グク
猫…?
you
you
え…無意識でした?
グク
グク
you
you
いや、ジョングクさんって僕って言う時
いつも、何というか、遠慮してるというか
絶対、普段と違うんだろうなぁ。って思って。と

綺麗な髪を耳にかけながら言った。

…バレてる。

結構的確にバレている。
you
you
失礼ですね。すみません
軽く頭を下げて、再びフォークを持った。
この人に僕の遠慮は通じない。

綺麗で大人しそうな顔をして、

的確に指摘する目の前の女性は、

俺にとって最高のパートナーだ。
グク
グク
じゃあ、俺から提案です
you
you
はい
グク
グク
敬語無くそう
俺に一人称を変えても、動じないあなたさん。

少し感心して、提案を口にした。

でも、今回の頼みには動揺したようだ。
you
you
それはちょっと…
グク
グク
何で?同い年だし。さん付けも無しで
you
you
私が許せないって言うか…
気まずそうに俯いたあなた。

この人は変なところで遠慮するなぁ。
グク
グク
はい、命令
you
you
しょ、職権乱用だぁぁぁあ!
そう言ってパクパクとパスタを口に運ぶ姿は

可愛らしいと表現しても足りない。
グク
グク
あなたこそモテるでしょ?
you
you
張っ倒すよ
フォークをチラつかせたあなた。

余裕で舌打ちもしてくるからビックリだ。
グク
グク
意外とノリノリじゃん
you
you
対応が神って言ってくれますかー?
何だろう、この感じ。

凄い楽だ。

楽しいし、本当の自分が出せた気がする。

全部、対応が神のあなたのお陰。かな。
you
you
ジョングク食べないの?食べないのね貰う
グク
グク
何勝手に取ってんだよ俺のだ
you
you
冷めるって言ったのはアンタでしょうが
ヒョイっと切っておいたチキンを食べようと、

真正面から伸びてきた手を掴む。

2人してヤンキーみたいな顔。

本当、あなたにして良かったと思う。

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