第21話

星が降った日
881
2020/01/03 19:19
you
you
楽しかったね
グク
グク
俺死にそう…
俺達は夕日に照らされた景色に目を細める。

大体絶叫系に乗らされて、

唯一の幸せはメリーゴーランドだけ。
you
you
写真も撮れたし満足したー
今日は、どれだけあなたの笑顔が見れただろう。

それはそれは可愛い犬みたいな笑顔を。
you
you
ジョングク
グク
グク
ん?
you
you
楽しかったよ、ありがとう
ぼーっと前を見つめていた俺の顔を覗き込み、

にこりと微笑みながら御礼を言うあなた。

今、写真撮れば良かったな。

ミランさんに送ってやりたかった。
グク
グク
よし、行こうか
俺は立ち上がって、手を伸ばす。

その仕草にいい加減慣れたのか、あなたは自然と

俺の手のひらに手を絡めた。
you
you
もう帰るの?
グク
グク
いや、もう一箇所行きたい場所ある
俺たちは歩き出して、ゲートを抜けた。

そして俺の車に乗り込む。
you
you
どこに行くつもり?
グク
グク
内緒
つまんないの。と、唇を尖らせたあなた。

俺はケラケラ笑いながらアクセルを踏んだ。
you
you
いやぁ、ジョングクは絶叫系苦手なのね
グク
グク
怖いふりをしただけだ
そんなくだらない会話を車の中でしながら、

目的地の方面へ車のハンドルを動かす。

秋は日が沈むのが早い。

もう暗くなってきた。
you
you
…いかがわしい所じゃないでしょうね
グク
グク
んなわけあるか
今度は俺が唇を尖らせる番。

あなたは、その顔をパシャリと撮る。
you
you
1枚500円で売ろう
グク
グク
正気かお前は
人を売るな。と、釘を指す。

あなたは、はいはいとスマホを鞄にしまった。
グク
グク
寝てていいよ、結構時間かかるから
you
you
起きてる
グク
グク
疲れたろ?
you
you
ジョングクも一緒でしょ
そう言って、前を向くあなた。

本当に寝てていいのに。
you
you
…デートなんでしょ
グク
グク
あ、おう
you
you
寝てる時間とデートの時間が一緒なんて私が嫌なの
こいつは何でこういうことを。

俺は笑ってしまった。
you
you
何笑ってるの
グク
グク
いや、ほんと良い奴だなって
you
you
知ってる
グク
グク
今ので台無しだわ
何でよっ!と腕を叩かれる。

台無しを台無しって言って何が悪いんだよ。
グク
グク
ごめんって、拗ねるなよ
you
you
拗ねてないんですけどー
出たよ、素直じゃない所。

でもなあなた。

イライラした事なんて忘れるくらい、

感動するところに連れて行ってやるから。

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