一滴の返り血を浴びることも許されない純白のショールを纏った少女は、それを翻らせて呟く。
事の始まりは数時間前。
決裂した交渉…契約を、無理矢理に結ぶため波瑠と瑠華は、任務に出ていた。
嫌だと拒む先方を、脅し、地を流し、無理に結ばせた契約は、もちろん外交関係をこじらせてその夜。
襲撃を受けた。
紫苑は後ろに引っ込んでいろ、と言ったが、
「わたしも役に立てる」
と言って引かないアミに根負けして殲滅任務を言い渡したのだ。
アミが選んだのは、ひらひらのスカートにかかとの高い編み上げブーツ。そして極めつけの白いショール。
返り血を浴びる殲滅作業で選ぶ色ではない。
ただ、それを選んだ理由はただ一つ。
そう言って、アミは両手をルペに差し出す。
その手にルペは一瞬だけ、そっと手を重ねる。
エネルギーは満タン。初陣を決めた二人は伝説を作る。
多くの屍を踏みつけて立つ彼女は、「きれいなまま帰ってきたらかっこいいでしょう?」というその言葉通り、返り血一つ浴びることなく。
月の光を浴びて白く淡く光っているようにさえ見えた。
これが彼女達の初陣。
これから夜の戦争で戦い続けるきっかけ。
契約を結ばない人と妖が共にいる奇妙な状況、さらに協力をしているさらにわけのわからない状況に、多くは戸惑う。
そうして手元が狂うと、静かに。そっと。命を刈り取られる。
純白のショールを纏ったその姿から後に。
「白い蝶」
「白の死神」
と呼ばれることになる。
いつなんどきでもマイペースに。
それが幹部、それが四天王…。
-----後書き
こんちゃすこんちゃす!
皆さんクリスマスはいかがお過ごしましたか?え?リア充?んーちょっと何言ってるかわかんなーい!
俺?俺はどう過ごしたかって?何もしてねぇっすよ!
リア充はね、目を当てても痛くないぐらいならイチャついててもいいんすけどね!
痛いほどイチャコラされるとイラッとしますね!
さて皆さん、もうそろ年も明けますが、今年一年どんな年だったでしょうか!
素敵な年越し迎えましょうね!
次にこの小説が更新されるのは確実に年明けですので締めはこの言葉が一番ですね!
それでは皆さん、
"良いお年を!"
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。