エレノアは、前を見据えていた。
今までとは別の視点で、前を見据えていた。
いつも通り、「アイリス」に答えを委ねる。
エレノアを後押しするかのように、
風が優しく吹き抜ける。
エレノア自身には自信はなく、
いつも通り、声量を下げてしまう。
しかし、そこに現れた一つの光がある。
そう、「アイリス」だ。
普段の彼女とはうって変わり、
物静かにエレノアの元を訪れたアイリス。
何を伝えようとしているのか。
アイリスの一つ一つの言葉が、
優しく語りかけるように、
エレノアに伝わってくる。
その助言で、何かを思い出した。
その一つ一つの言葉に、
アイリス自身の優しさを
感じ取ったエレノア。
「アイリス様」と呼ぶその声が
エレノア自身とアイリスを優しく包む。
エレノアは、泣きながらも決意を固め、
そしてアイリスを見る。
二人の「光の王」の過ごした時間は、
永遠に、語り継がれていく事となる。
エレノアとアイリス。
この二人の出会いこそ、
未来の鍵を握る、重要な運命かもしれない。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。