第15話

イケメンってだけで全部セーフ
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2018/05/08 11:30
ねこ助
あなた!かーえろっ!
わたしの手を握ると、騒いでる女子を無視して歩くねこ助。


…女子からの視線が痛い。

クラスの女子もちらほら

あぁぁ、明日は大変だ…

女子からの怖い怖い視線に耐え、なんとか学校を抜け出した。


ねこ助とは手を繋いだまま。
あなた

……あの、ねこ助さん?

ねこ助
んー?
ねこ助はニコニコしながら私の方を見た。
あなた

手、繋いだままですか??

ねこ助
何言ってんの、当たり前じゃん。
ねこ助は歩く足を止めずに、そう言う。
あなた

いや、わたし、ほら、手汗が…

そう言うとねこ助は足を止め、少し屈んでわたしの目線と合わせて口を開いた。
ねこ助
……あなたの手汗も愛おしいから。
あなた

は??

ちょっと何言ってるか分かんない。


……1歩間違えれば犯罪だろ、みたいな変態な言葉。


なのに、ちょっと熱くなったわたしの顔。
ねこ助
え?何なに~!照れてる?あなた、照れてる?
あなた

て、照れてないっ

ねこ助
えぇ~、顔赤いよ~??
ぐいっと顔を近づけてくるねこ助。


さらに熱くなるわたしの顔。
ねこ助
も~、あなたほんとにかわいい!無理!好き!
ニコッ(っていうかキラッ)っと笑うと、私の手を再度ぎゅっと握って歩き出したねこ助。
最高の笑顔でそんなこと言われちゃったら、ダメですよ、ねこ助さん。
あなた

………手汗ですら、愛おしい……いやおかしいわ…

そんな変態フレーズで照れちゃってるわたしの方が、きっとだいぶおかしい。

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