とりあえずねこ助をトイレまで連れていったわたしは、トイレのドアに寄りかかった。
はぁ……これから2ヶ月ほんとにあいつと暮らしていくんだ…
あれか… 返品交換は受け付けません♡ご了承ください♡ってやつか…(?)
ドアの向こうからねこ助の声がしてくる。
急いでドアにもたれかかってた体を起こす。
そろぉっとトイレから出てきたねこ助。
じぃーっと見つめると、ねこ助は困ったように首を傾げた。
いや、かわいいかよ…かわいいけど…
ご主人様ってなぁ~…
一応こいつ彼氏(?)でもあるんだから、ご主人様はおかしいわ
ねこ助と自分の部屋へと戻った私は、ねこ助をベッドに座らせた。
上目遣いでこっちを見てくるねこ助。
ンハァかわいい無理どタイプすぎる。
なんとかにやけを抑える。
そう言うと、ねこ助はニコっと笑って頷いた。
………………
無理。無理だ。
わたしのどタイプすぎる(n回目)
やっぱり、こいつと2ヶ月間暮らせません。
心臓が、持ちません。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!