お願い…なんて急に言われてもそんなに欲しいものなんてないし…
いろいろ考えてるうちにあっという間に夜になった。
くしゃみがでてブルっと身震いをする。
もう4月後半なのにまだちょっと肌寒い。特に夜はかなり冷える。
しかも今日はお風呂上がりアイス食べちゃったし…お腹冷えた、痛い。
ぐるぐるいってるお腹を押さえる。
何気なくそう呟いた。
小腹空いてる時にお腹すいたな、くらいのテンションで呟いただけ。
どこからかそんな声がした。
……待て、この声聞き覚えがあるぞ。
急にボンって現れるなり、わたしに腹巻きを投げてくる神様。
またお前かよ…
てか、え、お願いってこんなのも入るの、え、腹巻き?だけ?え?
神様は当たり前だろ、って感じで言ってくる。
神様にお願い聞いてもらえるって絶対これから先体験できないようなことなのに!腹巻きで終わらせるなんて納得いかん!
いつの間にか乗り気になってる私を見て、神様はふっと笑った。
ムカつく!!!
まんまと神様の挑発に乗ってしまったわたしは勢いのまんまぱっと思いついた願いを叫んだ。
神様はそう言うと、わたしに1枚の紙を渡してくる。
その紙に書いてあったのは、「ご希望ペットのためのアンケート」
渡されたボールペンを握って質問に答える。
〈質問1 ペットに名前をつけるならどんな名 前をつけますか?〉
……んー、猫だからねこ助、かな。
わたしは解答欄にねこ助って記入する。
紙をちらっと見てバカにしたように笑う神様。
うっさいな……
きっと神様を睨んで、次の質問に答えていく。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。