自分の部屋へ行き、YouTubeを見ようとスマホを取り出すと、LINEに1件の通知が来ていた。
その相手は_____
「そら」だった。
私は、未読無視しようかと思った。
しかし、また学校で何をされるかわからなかった私は、トークを開いた。
またこれ。昨日も言われた。
私はこんな担任にいつまで振り回されなきゃ行けないんだろ。
でも、もしかしたら、このトーク画面の向こう側にいる先生が本当の先生なのかもしれない。
もしかしたら、学校での態度が嘘なのかもしれない。
ふいに、病院での出来事を思い出した。
寝顔、可愛かったなあ。
こんなことを今でも思い出してしまう私は馬鹿だ。
けど、何故かこの気持ちが消えない。
もしかして、先生に恋してる…?
いや、そんなはずはない。
あの学校での態度は我慢できない。
けど、なんであの気持ちが消えないの…?
私は、もっとそら先生のことを知りたい。そう思った。
私は、ド直球に聞いてみた。
すると、思いもよらない答えが帰ってきた。
───────────────────────────────────
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!