橋向こうにあなたがいる。
両手で大きく手を降る彼女。
俺は彼女目掛けて、全力で走った。
青空で、澄んだ空気
どこまでも走れる。めっちゃ足軽い。
嬉しくなる。
んだけど、
この橋伸びていってね?めっちゃ長い!
今いくよ。
その先にいるあなたのもとへ、走る。
辿りついた瞬間、あなたの手を掴んだ。
俺、会いたかったんだ。
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ー公園ー
別にどこにも行かなくても
隣で笑ってくれたらさ、それでいいんだよなー。
ん?夢と現実がゴッチャになってんな。
なんか、この感じ…
え、嬉しい…の?マジか。
もしかしてこのシチュ。
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目が覚めた。
夢か?…そーだよなぁ。
ちょ〜、リアル。
あなたが泣いていた。
何でか分からんけど
嬉しいって言いながら、泣いてた。
現実と夢がごちゃまぜになってんだよなー
だってさ俺、まだ連絡先とか…
あなたの名前が入ってる。
は?混乱なんだけど。
俺、いつの間に?
いや、いつの間にじゃねーよ。
メールのやり取りとか・・・
メールしてる。
頭の中を整理する。
どー考えても、進展はしてないハズなんだよ。
誰にも話してないし・・
あなたを好きなのはバレてたとしても
俺の行動、逐一報告してるわけじゃないし
知ってるヤツなんて、誰か・・・だれか…
彼女は、現にいる訳だし。
釘崎だって知ってるし。
俺、挨拶も会話もしてんじゃん。
なんで、夢で・・・連絡先だって。
ー教室ー
ガラッ
確かに。ちょっと寝れんかった。
彼女の事、聞いてもらおうと思ったけど
・・・やっぱ、色々ハジ~しなぁ。
つーか、連絡先知ってんなら、本人に聞けばいいか。
ガラッ
・・・シーン
彼女にメールした。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。