第87話

走馬燈
520
2020/02/04 07:49


私は、重岡くんに両肩を支えられ、嵐のように巻き上げる風と、どんどん強くなる光に包まれていく流星くんを、



視界から失わないようにするのが精一杯だった。





流星「 ありがとな… 」

あなた「 う、うんッ… でも… 」

流星「 わかっとる、、言わんでも、」





流星「 あなたと出逢えて、、、ほんっまに幸せやった… 」





あなた「 ううんッ、、私こそッ、、ッ… 」






ピカンッ!!!







強い光と共に、一瞬にして辺りが…







真っ白になった!!!








まだ触れ合っている流星くんの指先が、



スローで、、、少しずつ、少しずつ、離れていく。





周りの音がシャットアウトされていく中で、





聞こえる…





まるで私…




ゆっくり流れる走馬燈の中に居るみたい…





穏やかに、ゆっくりと、優しい空気。





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