それから、零はすれ違うと必ずからかってくる。
別に好きでもないやつの名前を言われて
『やめろってば!』
とか、演技すんのも正直どうでも良くなってきたしめんどくさい。
私は階段を登り始めた。後ろから零と男子の会話が聞こえる。
ばっ、と後ろを振り返るも2人の姿はもうなかった。
『とか言って、お前が好きなんだろ』
零が好きなのはりょうちゃんなのでは、、?
それは嘘?
え?ちょ、どーゆーことなんd
慌てて階段を駆け上がる。
この時、焦りに焦っている私の頭の中から、さっきの会話は消え去っていた。
数日後
来月末に、私たちの学校の体育大会は行われる。
審判
救護
得点
観察
接待
記録
こうして、ちゃくちゃくと準備が進められていった。
外ではまだセミがないている。
--------キリトリ線--------
読んでくださってありがとうございました。
誤字脱字あったらごめんなさい。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。